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<一般的なリレーを1個用いた場合>
 図5は、モータの運転開始/非常停止システムにおいて、論理部に安全リレーモジュールではなく一般的なリレーを1個用いた例です。これは、モータを制御する回路として広く使われています。

 この回路におけるリレーRは連動する2つのNO接点を備えており、そのうち1つは自己保持回路に、もう1つはモータ回路に接続されています。

図5●論理部に一般的なリレーを1個用いた安全制御システム
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 自己保持回路は、図5の例では、スタートスイッチSを押して接点をオンにしてリレーRのコイルを励磁させた後、Sから手を離しても接点がオンの状態を保つための回路です。SとNO接点が並列に接続されているので、NO接点がオンになった後にスイッチから手を離しても、コイルに電流が流れ続け、NO接点はオンの状態を維持します。以下、動作を説明していきます。

[A]運転開始時
状態1:操作前
状態2:スタートスイッチSを押す
状態3:リレーRが励磁し、2つのNO接点が共にオンになり、モータMの運転が始まる
状態4:Sから手が離れても、自己保持回路が機能し、Mは運転を続ける

[B]非常停止時(非常停止スイッチ操作時)
 [B-1]は、システムが正常な場合です。非常停止スイッチEを押すと、コイルの励磁が解除され、NO接点がオフになり、モータMは停止します。

 [B-2]は、システムが異常な場合、具体的にはリレーRのNO接点が溶着した場合です。その場合、非常停止スイッチEを押してもモータMは停止しません。コイルの励磁は解除されますが、NO接点が溶着してオンのままだからです。

 この例では、リレーが溶着するという故障が発生した場合、故障したことを検出する以前に、非常停止スイッチが機能しません。