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<一般的なリレーを2個用いた場合>
 図5に示した安全制御システムの改善案として、リレーを2個に増やした例が図6です。リレーR1およびR2の接点が直列に、コイルが並列に接続されています。以下、同様に動作を説明します。

図6●論理部に一般的なリレーを2個用いた安全制御システム
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[A]運転開始時
 モータの運転を開始するときの動作は、基本的には図5の回路と同じです。

[B]非常停止時(非常停止スイッチ操作時)
 このシステムが正常な場合、非常停止スイッチEを押すと、リレーR1とR2のNO接点がいずれもオフとなり、モータMは停止します。問題は、これらのリレーが溶着した場合です。

 [B-1]は、リレーR1のNO接点が溶着した場合を示しています。この場合、非常停止スイッチEを押すと、R1のNO接点は溶着しているのでオンのままですが、リレーR2のNO接点がオフになり、モータMを停止できます。しかし、その後でスタートスイッチSを押すとR2のNO接点が再びオンになり、モータを運転できてしまいます。R1の故障(溶着)に気付けない、つまり故障検出機能がないということになります。

 [B-2]は、リレーR1だけではなくリレーR2のNO接点も溶着した場合を示しています。この場合は、非常停止スイッチEを押しても、R1とR2のNO接点がオンのままなので、モータを停止できません。

 すなわち、一般的なリレーを1個から2個に増やした場合、システムの二重化という意味では多少の効果が見込めますが、どちらかのリレーが故障した場合にそれを検出する機能がなく、その間にもう一方のリレーも故障してしまうと非常に危険な事態を招きます。故障検出機能を持つ安全リレーモジュールを使う理由がこれでお分かりいただけたと思います。