Tech Report
目次
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三菱ふそうトラック・バスのターボ過給エンジン
EGR率高め燃費を5%改善
三菱ふそうトラック・バスは、大型トラック「スーパーグレートV」を発売した〔図1(a)〕。燃料費(軽油と尿素水を合わせた費用)が、社内測定値では他社製トラックより最大10%、自社の従来型から5%少なくなることを明らかにした。走行距離の長い運送業者にとって、燃料費は総所有コストの1/3に達するため、競争…
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日野自動車の安全技術
相対速度50km/hで衝突回避
日野自動車は2014年6月、報道関係者向けに安全技術試乗会を実施し、2014年モデルの大型バス「セレガ」および大型トラック「プロフィア」の安全技術を公開した(図1)。相対速度50km/hでの自動ブレーキ機能を新たに加えたほか、運転者の状態検出装置、改良型の車線逸脱警報装置を導入した。
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GKN社の燃費向上技術
2WDではプロペラシャフトを止める
英GKN社の日本法人GKNドライブラインジャパンは、GKN社の燃費向上技術「4WDアクティブ・ドライブライン」を公開した。英Land Rover社の「レンジローバーイヴォーク」2014年モデルに搭載した。
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排ガス・燃費の国際統一試験法
2017年に欧州採用か、日本はその後
日本自動車研究所(JARI)は、2014年7月に開催した「研究・事業報告会」で、同研究所が関わる燃費や排ガスの試験法を国際的に統一する取り組みについて最新の状況を説明した。既に走行パターンや試験条件といった骨子は固まった。今後は残る細かな条件を詰める。統一試験法は2017年ごろに欧州、その後に日本で…
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ブリヂストンの新タイヤ「ologic」
内圧が高く、幅が狭く、外径が大きい
ブリヂストングループは内圧が高く、幅が狭く、外径が大きいタイヤ「ologic」を開発した(図1)。代表的な仕様は内圧320kPa、幅155mm、外径650mm。対応するこれまでのタイヤは、それぞれ230kPa、175mm、610mm程度だから、その違いは歴然だ(図2)。
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三菱自動車の最新組立ライン
横向きに流してラインを4割短く
三菱自動車は2014年6月、名古屋製作所岡崎工場の組立ラインを大幅に改良した成果を、報道関係者に公開した(図1)。ラインの長さを4割短くし、生産性を高めたことが特徴。現時点では一部の改良にとどまるが、すべて終えると生産コスト(工費と工場内の物流コスト)を3割減らせると見込む。
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TRW社の先進運転支援システム
最新レーダーとカメラで衝突を回避
米TRW Automotive Holdings社は2014年6月にドイツのサーキット場「ホッケンハイムリンク」で、自社の先進運転支援システム(ADAS)のデモンストレーションを行った。レーダーとカメラを用いた自動ブレーキシステムや自動操舵システムなど、同社の最新技術を公開した。
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マツダの1.5Lディーゼルエンジン
思想は2.2Lと同じ、ハードは異なる
マツダは2014年7月、新世代技術「SKYACTIV」を採用した排気量1.5Lディーゼルエンジン「SKYACTIV-D1.5」を新開発し、新型「デミオ」に搭載した(図1)。先に製品化した2.2Lエンジンと同じ設計思想ながら、低コストかつ小型化のためにハードウエアは変更した。
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自動車用内燃機関技術研究組合(AICE)
排ガス削減、燃費向上で8社が連携
日本の自動車メーカー8社と1団体が共同設立した「自動車用内燃機関技術研究組合(AICE)」が、事業計画を固めた。2014年度は約10億円の事業費(経済産業省の補助金5億円を含む)を投入し、メーカー単独では取り組みにくいエンジンの燃費向上、排ガス削減につながる基礎技術を開発する。
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NNG社のカーナビ技術
一つのソフトでグローバル展開が可能
ハンガリーNNG社が、日本のカーナビゲーション市場に本格参入する。同社のソフトウエアはカーナビメーカーや自動車メーカーごとのカスタマイズや、国ごとのローカライズが容易。メーカーにとってはこのソフト一つでグローバル展開が可能になる。
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Henkel社のポリウレタン系マトリックス樹脂
耐熱性を向上、FRPの成形時間を短縮
ドイツHenkel社は2014年5月に、FRP(繊維強化樹脂)用の新しいポリウレタン系マトリックス樹脂の日本への供給を開始する。耐熱性をエポキシ系樹脂と同程度に向上させたこと、RTM(レジン・トランスファー・モールディング)プロセスにおける離型時間を、エポキシ系樹脂に比べて1/5程度に短くできること…
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次世代自動車セミナー
伸びるSUV市場、系列構造に課題
日経ビジネスと日経AutomotiveTechnologyは2014年4月、「次世代自動車セミナー、202X―クルマの未来」を開催した。サスペンション部品メーカーのヨロズ、バークレイズ証券、日本自動車部品工業会、ローランド・ベルガーの4社/団体が、今後の市場動向や生き残り戦略について語った。
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アジアで初開催の「escar Asia」報告
クルマの情報セキュリティー対策始まる
日経Automotive Technologyは2014年4月、自動車に特化した情報セキュリティーの国際シンポジウム「escar Asia(エスカーアジア)」を東京都内で開催した(図1)。日本の政策や欧州で進む標準化、セキュリティーチップなどの今後の動向に参加者の注目が集まった。
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Daimler社のハンブルク工場
内製部品のコスト競争力高める
ドイツDaimler社は、インストルメントパネル用部品やシャシーモジュールを製造するハンブルク工場を公開した(図1)。軽量化に特化した研究開発機能を併設し、アルミニウム合金に樹脂をインサート成形したステアリング・ハンガー・ビームも開発した。
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SIM-Driveの新開発EV
モーターを軽く薄くして航続距離拡大
電気自動車(EV)開発ベンチャーのSIM-Driveは、4台目となる先行開発車両「SIM-HAL(シム・ハル)」を公開した(図1)。車輪に内蔵する駆動用モーターを軽く、高効率化することで、航続距離は404.1kmと先代のEVより2割延ばしたのが特徴(表1)。
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スズキの環境技術戦略
次世代プラットフォームは15%軽く
スズキは、環境技術に関する戦略を発表した。車両改良では「次世代軽量プラットフォームへの移行」、エネルギーマネージメントでは「ハイブリッド車(HEV)の早期実用化」、パワートレーンの効率向上では「ガソリンエンジンの高効率化」と「新たな変速機の開発」が柱になる。
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トヨタ自動車の高効率新エンジン
HEV技術で熱効率10%以上向上
トヨタ自動車は、燃費効率を従来型比で10%以上高めた新型エンジンを2015年までに世界で14機種導入すると発表した。「プリウス」などハイブリッド車(HEV)で採用してきた低燃費技術や既存エンジンの技術改良で実現していく。
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水素貯蔵技術の特許ランキング
トヨタやホンダが上位に 高圧ガス関連の低コスト化に注力
特許分析サービスのパテント・リザルトは、燃料電池車(FCV)や水素ステーションで使う水素貯蔵関連技術に関する特許競争力ランキングを発表した(表)。日本の特許庁が2013年末までに公開した特許を基に試算したもの。トヨタ自動車とホンダが上位となり、特許の件数では、低コスト化に関する技術が多かった(図)。
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JAEAのリチウム分離技術
電力を使わず、海水から回収 南米からの輸入に頼らない
日本原子力研究開発機構(JAEA)は、イオン伝導体を分離膜として使い、海水からリチウム(Li)を分離する技術を開発した(図1)。電力を使わずに、核融合炉燃料やリチウムイオン電池の原料である炭酸リチウム(Li2CO3)の粉末を精製することに成功した。
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住友商事の大容量蓄電システム
使用済みEVの電池を再利用 電力会社に低コストで供給
住友商事が電力会社向けの大容量蓄電システムを開発した。使用済みの電気自動車(EV)の電池を活用したのが特徴。まずは16台分の電池を組み合わせて実証実験を始めた。将来は4000台程度まで増やせるようにする。汎用のコンテナに格納してコストを抑えたほか、電池管理システムで安全性を確保する(図1)。
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