Tech Report
目次
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インド進出の新たなリスク
違法ソフト問題が自動車業界に影響 現地調達率の引き上げに足かせ
将来の巨大市場として注目を浴びるインドで、日系自動車関連メーカーに新しいリスクが浮上してきた(図1)。取引先のインド企業が業務用コンピューターなどで違法コピーしたソフトウエアを使っていると、完成品や部品を輸出した米国で罰金を支払う可能性が生じることである。
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EV向け充電規格の欧州動向
2018年に欧州推進規格を義務化か ワイヤレス充電では実証実験を本格化
欧州連合(EU)が、電気自動車(EV)向け充電規格で世界の主導権を握ることに躍起だ。2018年に欧州が推す急速充電規格「Combo2」を義務化する動きが出てきた(図1)。さらに次世代のワイヤレス充電技術の確立に向けて、実証実験を本格化させる。“現在”と“将来”の充電技術の両面で「欧州発」の技術を事実…
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帝人のPC樹脂製パーティション
日産「NV200」用に量産 ニューヨークタクシーの仕切りに使う
帝人はPC(ポリカーボネート)樹脂「パンライト」製のパーティション窓を量産、日産自動車が「NV200」のタクシー仕様車に採用したことを明らかにした(図1)。日産は2013年秋にニューヨーク市のタクシー(イエローキャブ)用に生産を始めた(図2)。
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2015年量産目指したコンセプトカー
新興国向け超小型EVを共同開発 水上走行できる機能などを搭載
小型電気自動車(EV)の企画・開発などをするFOMM(神奈川県川崎市)は、2014年2月、東南アジアなどの新興国市場に向けた超小型EVのコンセプト車「FOMMコンセプトOne」を発表した(図1)。今後、この企画に賛同した部品メーカーらと共同で開発を進め、2015年秋の量産開始を目指す。既に大同工業、…
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BNLジャパンのステアリング用軸受
内外輪を樹脂製とし回転トルク小さく 業界の事情で普及遅れた日本で拡販
英BNL社の日本法人であるBNLジャパンは、ステアリングシャフトを支持する樹脂製の軸受を日本の完成車メーカーに採用する提案に着手した(図1)。ステアリングには下側軸受、上側軸受、テレスコピック軸受と、1台当たり3個使うことが多い(図2)。
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Volvo社の新パワートレーン
ガソリンとディーゼルの基本設計を共通化 直列4気筒に統一し、種類を削減
スウェーデンVolvo社は、独自開発した直列4気筒の直噴ターボエンジンに、アイシン・エィ・ダブリュ製の8速AT(自動変速機)を組み合わせた新パワートレーン技術「Drive-E」を発表した。同パワートレーンを採用した「S60/V60/XC60」シリーズも日本で発売した(図1)。
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三菱電機の自動車向け新技術
SiCインバーター内蔵のEV向けモーター 運転者の次の操作を推定して表示
三菱電機は2014年2月、同社の研究開発の成果を報道関係者に公開した。自動車向けの技術として注目を集めていたのが、炭化ケイ素(SiC)基板から作るスイッチング素子を搭載したインバーター内蔵のモーターと、カーナビゲーション装置などの操作を簡単にする技術である。
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ホンダ「フィットハイブリッド」の分解研究
DCTはSchaeffler社製部品を多用 リチウムイオン電池は荷室下に積む
埼玉県産業振興公社の次世代自動車支援センター埼玉は、地場の企業の技術力を高めるため、完成車の分解研究を実施している。2013年度は、ホンダの「フィットハイブリッド」を分解して主要部品のメーカーや技術的な特徴を調査した(図1)。
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日本ナショナルインスツルメンツのモータHILS
富士重工業がHEVの開発に採用 テスト時間を1/20に短縮
富士重工業は、2013年6月に発売した同社として初めてのハイブリッド車(HEV)「XV HYBRID」で、モータ制御ECU(電子制御ユニット)の開発に日本ナショナルインスツルメンツ(NI)の計測・制御ハードウエア「FlexRIO」を採用したことを明らかにした(図)。ECUテストの自動化で、所要時間を…
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運転者の視線検出技術
環境によらず高い精度を実現 Tobiiが開発、三菱電機がHUDに採用
スウェーデンTobii Technology社の日本法人であるトビー・テクノロジー・ジャパンは、同社の手掛ける視線を検出する装置が、三菱電機が開発中のヘッド・アップ・ディスプレイ(HUD)に使われていることを明らかにした(図1)。運転者の目の向きに応じてHUDの表示を切り替えて安全運転を実現する。
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Ford Motor社の新型「フィエスタ」
1.0Lの直噴ターボエンジン採用 30km/hまでの自動ブレーキを備える
米Ford Motor社は、2014年2月から日本市場に導入する新型「フィエスタ」に排気量1.0Lの直列3気筒直噴ターボエンジンを採用した(図1)。同社が採用を進めるダウンサイジングエンジン「EcoBoost」シリーズの中で最も排気量が小さい仕様となる。
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日本精工のトルクセンサ
変速機のカウンタ軸に内蔵し 滑り、ポンプ損失を減らし燃費向上
日本精工はAT(自動変速機)/CVT(無段変速機)用のトルクセンサユニットを開発し、「東京モーターショー2013」に参考出展した(図1)。トルクを測った結果を使って、ATでは油圧多板クラッチの圧力、CVTではプーリの押し付け圧力を制御する。圧力を最適にすることで、クラッチやCVTベルトが滑る損失、圧…
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富士重工業の矢島工場
「XV HYBRID」用に工程を追加 タクトタイム72秒を守る
富士重工業は2014年1月、国内生産の累計2000万台を記念したラインオフ式を群馬製作所矢島工場で実施した。併せて同工場内を公開し、ハイブリッド車(HEV)「XV HYBRID」を生産するために、最終組立ラインに専用の工程を追加したことを明らかにした(図1)。
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NTNの後輪操舵システム
操舵だけでなく、トーも変えられる ばね下質量を増やさない
NTNは、トーを制御できる後輪操舵システムを開発し、「東京モーターショー2013」に参考出展した(図1)。小型車も含めた用途を想定し、世界市場に展開する。
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積水化学がLiイオン2次電池事業に参入
Si系負極で電力容量3倍 ゲル状の電解質で生産性10倍
積水化学工業は、従来のLiイオン2次電池と比べて電力容量を3倍、生産性を10倍にできるSi系負極材とゲル状の電解質を開発した(図1)。同社はこれらを電池メーカーに販売するのではなく、他社から購入する正極材やセパレータなどと組み合わせて自らLiイオン2次電池セルを製造する考えである。
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マツダのレンジエクステンダ付きEV
荷室下にロータリエンジン搭載 航続距離を180km伸ばす
マツダはロータリエンジンを使ったレンジエクステンダを試作し、電気自動車(EV)の「デミオEV」に搭載した実験車両を報道関係者に公開した(図1)。ロータリエンジンを使って小型化したのが特徴だ。
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自動車の情報セキュリティセミナー報告
デバッグインタフェースを悪用 CANの特徴を利用して不正送信を阻止
日経Automotive Technologyは2013年12月、自動車の情報セキュリティに関するセミナーを開催した(図1)。5人の専門家が最新の動向と具体的な脅威や対策について、電子制御ユニット(ECU)、車載LAN、車外ネットワークの分野ごとに解説した。
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国立環境研究所の排ガス調査
直噴ガソリン自動車が排出する微粒子 個数はポート噴射の10倍以上
国立環境研究所は、所内での実験により、直噴ガソリン自動車がポート噴射のガソリンエンジンより多くの微粒子を排出することを確認した。粒子の量は、個数を測っても質量を測っても、従来のポート噴射ガソリン車より大幅に増える(図1)。
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BMW社「i3」「i8」の軽量化技術
アルミ、CFRPの複合構造で造る ステアリングビームはマグネ製
ドイツBMW社は2013年11月、日本で電気自動車(EV)の「i3」とプラグインハイブリッド車(PHEV)の「i8」を発表し、両車に使われた軽量化技術を公開した(図1)。ともにCFRP(炭素繊維強化樹脂)製のボディと、アルミ合金製のシャシーを使いながら、外装や内装に様々な軽量素材を適用した。
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予防安全と自動運転シンポジウム報告
まず高速道路での実用化目指す 法整備などでグローバルな連携必要
自動運転技術の実用化は、高速道路では比較的早期に実現しそうだが、生活道路を含む一般道路への普及には相当時間がかかる─。日経Automotive Technologyは日経エレクトロニクスと共同で「予防安全と自動運転シンポジウム 2013」を開催した。
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