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CIS太陽電池で効率26%へ、コスト低減では世界を牽引
トヨタに学んだ製造ラインで中国メーカーと互角以上の勝負に
Cu-In-Se(CIS)型太陽電池が大きな転機を迎えている。現在市場が最も大きい多結晶Si型太陽電池と比べて、以前から高かった価格競争力に加え、変換効率の点でも追いつき、追い越しつつあるからだ。
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もはやカーエレの祭典か、CESの目玉は「人工知能車」
トヨタはAI研究に本腰、米社はサービスに触手
「電子情報通信というけど、やっぱりクルマだよね」。年頭に開かれた電子情報技術産業協会(JEITA)の賀詞交換会で、ある電子部品メーカーの経営トップが思わず本音を漏らした。エレクトロニクス技術の応用先として、自動車の存在感が急拡大している表れだ。賀詞交換会を辞去したトップらが次に向かった先、米国ラスベ…
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IoT家電の覇権を目指し、アプリックスが布石
スマホ流戦略で総取り狙う
IoT化した家電分野の基盤を握る――。そんな壮大な構想を掲げるアプリックスIPホールディングスがその実現に向け、さらに一歩を踏み出した。家電をIoT化するIC群を開発したのだ。これを使って、すべての家電からの情報が同社のシステムを介して流れるという世界を目指す。
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低コストで印刷風にバンプを形成、10μmピッチも視野
フリップチップ実装を低コスト化、300mmウエハーに対応
半導体後工程で、印刷のような技術を使ってバンプを形成できる技術「IMS」が2016年4月を目途に実用化される見込みだ。「IMS」はInjection Molded Solder(溶融はんだインジェクション法)の略称で、低コストで20μmといった狭ピッチのバンプを形成できる特徴を持つ。開発したのは、J…
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自動車メーカーは、広告が収益源に
中国・北京汽車が発言
「将来、自動車メーカーは広告に収益源を求めるようになっているかもしれない」。中国の代表的な自動車メーカーである北京汽車(BAIC Motor社)の総裁助理(Assistant to President)の栄輝(Hui Rong)氏は、「Display Innovation China 2015 /…
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東芝が独自のニューラルネット、小脳などを模した回路を開発
チップ化してロボットの運動制御などに利用へ
東芝は、ロボットの動作などの学習を,動作の反復や試行錯誤といった人間に似たプロセスで進めることを目指した人工知能技術「SolidMind」を開発した。昨今注目を集めるディープニューラルネットワーク(DNN)と異なり、使いながら学習し、しかも学習量が少なくてもある程度正しく動作するという。特に、失敗し…
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液晶世界一へ、中国BOEが10.5世代工場を着工
7700億円の大規模投資で振り切りを図る
中国BOE Technology Group社が第10.5世代の液晶パネル新工場を、2015年12月2日に着工した。新工場の総投資額は400億人民元(約7700億円)。2018年第2四半期の稼働を目指す。新工場で使うガラス基板の寸法は2940mm×3370mm。堺ディスプレイプロダクトの第10世代…
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広告代理店が“ハードベンチャー”、 天候連動のLED照明を製品化
腕輪型のストレス検査端末も開発
大手広告代理店が、“ハードウエアスタートアップ”になる。博報堂グループは、電子機器を開発し、一般販売に乗り出す。ハードウエアスタートアップの起業が盛んだが、もともとスマートフォン向けアプリケーションソフトウエア(アプリ)などを作っていたソフトウエア開発者が興した企業が多い。博報堂のような広告代理店が…
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ON SemiがFairchildを買収した理由
パワー半導体事業を拡充へ
2015年12月8日、米ON Semiconductor社は日本の報道機関向けに事業戦略説明会を開催した。この中で、同年11月に発表した米Fairchild Semiconductor社買収の理由について語った。
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原子発振器を1/16に、高精度だが“大きい”を打破
セイコーエプソンがレーザー方式で実現
セイコーエプソンは、外形寸法が68mm×60mm×18mmと小さい原子発振器†を開発した。同社従来品に比べて約1/16の体積だという。発振周波数は10MHz。小型化しながら、長期周波数安定度は従来製品と同じ±0.05ppb/月を実現した注1)。通信機器や放送機器、産業機器、計測器などの基準信号発生源…
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日本発宇宙ベンチャーが壮大構想、超小型衛星50機打ち上げ
アクセルスペースがサービス基盤を開発
民間商用の超小型衛星の開発・運用を手掛けるベンチャー企業のアクセルスペースは、2022年までに超小型衛星50機を打ち上げる計画を明らかにした。狙いは、地球観測画像データのサービスプラットフォーム(基盤)「AxelGlobe」を用意し、この画像をさまざまな企業が気軽に活用できるようにすることだ。将来構…
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“五感”で危険を予知、まずは視覚と聴覚から開始
距離画像センサーとカメラ、アレーマイクで実現
事件・事故の発生後ではなく、発生の予知に使う─。そんなコンセプトのセンサー機器が現れた。ベンチャー企業のアースアイズが2016年4月に販売を開始する「アースアイズ」だ。距離画像センサー、カメラ、マイクなど複数のセンサーを使って現在の状況を把握し、ヒトやペットを外部の目で見守るプラットフォームの提供を…
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高級感があるAlダイカスト、スマホ筐体で採用が始まった
横浜の金属加工品メーカー「オータックス」が開発
安価なアルミ(Al)ダイカストではきれいに酸化皮膜(アルマイト)処理できない。そんな“常識”を覆すAlダイカストを、スイッチ部品や金属加工品などを手掛けるオータックス(本社:神奈川県横浜市)が開発した。このAlダイカストを利用すれば、ローエンドのスマートフォンでも高級感がある外装を実現できる。
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センサーでタイヤ事業に革新を、ブリヂストンが脱・売り切りへ
機械学習で路面状態を判定、振動発電と無線通信も
ブリヂストンは、タイヤに実装したセンサーで路面状態を判定する技術をまずは道路の保守車両向けに実用化した。乗用車向けにも2020年をメドに商品化する。タイヤの挙動から、乾燥、湿潤、積雪、凍結といった路面状態を判別して運転手や車両に知らせることで、安全な走行を支援する。路面情報を他の車両と共有し、安全…
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人工衛星や超長距離に最適、TCP互換の通信プロトコル
NICT、ソケット置き換えで既存アプリの通信を高速化
情報通信研究機構(NICT)はパケットロスや遅延が起きてもスループットが低下しにくい高速通信向けの通信プロトコル「HpFP」を開発した。アプリケーションソフトウエア側からはTCPとして利用できる。システム上はTCPの通信ソケットライブラリーをHpFPライブラリーに置き換えるだけでHpFP対応にできる…
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最後まで基幹工場、シャープの栃木工場を見た
8Kモニターや60型以上の4Kテレビを生産
シャープが世界に先駆けて発売した85型8K液晶モニターや、テレビ事業の今後のけん引役と位置付ける60型以上の4K液晶テレビ――。これら同社の最先端液晶製品の製造を担うのが、栃木県矢板市にある「栃木工場」である。同工場の報道関係者向けの見学会を、シャープは2015年11月19日に開催した。
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常識を覆す軟磁性体を実用に、東北大やパナら5社がタッグ
高い飽和磁束密度と高い透磁率を両立
高い飽和磁束密度と高い透磁率。この相反する特性を両立する“夢”の材料がついに実用化される。この材料を供給するのは、2015年11月5日に設立された東北マグネット インスティテュート(以下、TMI)である(図1)。同社は、東北大学 金属材料研究所 教授の牧野彰宏氏らの研究グループが開発した新しい軟磁性…
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自動車向けセンサーを鉄道へ、路面電車の運転支援に活用
「第4回 鉄道技術展」から
自動車で培ったセンサーなどの技術を鉄道分野に生かす。そんな動きが活発化している。その好例が、ドイツBosch Engineering社の取り組みである。同社は、2015年11月に開催された「第4回 鉄道技術展」で、自動車の運転支援に利用するカメラやミリ波レーダーの鉄道応用事例を発表した。
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デンソーがクルマ版「Plug and Play」、機器に応じてアプリを追加
「5th Annual IEEE-SA Ethernet&IP@Automotive Technology Day」から
クルマにアプリケーションソフトウエア(アプリ)をダウンロードして、スマートフォンのように機能を拡充していく。そんな車両情報基盤システムを、デンソーが開発中だ。車載Ethernet関連の国際会議「2015 IEEE-SA Ethernet&IP@Automotive Technology Day」(…
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トヨタが人工知能で新領域へ、シリコンバレーに新会社設立
著名研究者を招き、まずは自動運転技術を磨く
「トヨタ自動車およびトヨタグループは、かつてグループ全体のモデルチェンジを経験してきた企業群である。織機から自動車へと(主要な)生産品目を変更してきた。(今後は)人工知能とビッグデータを自動車以外の産業基盤の要素技術として活用できるのではないか」――。