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パナソニック流「IoT戦略」 、まずはセキュリティーで進出
ICT企業を発信源としたIoT(Internet of Things)への期待が、エレクトロニクス産業全体に広がっている。IoTに関連する分野・企業は数多く、「IoTへの参入宣言」だけでは気づいてすらもらえない状況である。差異化ポイントを訴えてリーダー役にならないと、期待したような成果は得られない。
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光信号の波形ひずみを「時間反転」で解消
NTT、光ファイバー通信の1波長1Tビット/秒超に向けて開発
NTTは、光ファイバー通信の長距離伝送時に発生する波形ひずみによる信号劣化を補償する「相補スペクトル反転位相共役光変換」という新技術を開発した注1)。ひずみ補償に関するデジタル信号処理量を10分の1以下にできる可能性があり、大容量・長距離のバックボーンネットワークを低コストかつ低消費電力で構築するの…
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液晶パネル技術で平面アンテナ、衛星通信の潜在力を解き放つ
シャープが製造を請け負うKymeta社President兼CEOに聞く
液晶パネル技術を使って衛星向けのアンテナを作る。そんな技術を開発しているのが、米Kymeta社だ。2015年9月、シャープとアンテナ製造に関して提携したと発表した。来日した同社President兼CEOのNothan Kundtz氏とシャープのディスプレイデバイスカンパニー カンパニーEVP 開発セ…
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「プリウス」が4代目へ大幅刷新、モーターやパワー系を高効率・小型に
損失低減や軽量化の工夫が随所に
累計で350万台を突破した、ハイブリッド車の代名詞であるトヨタ自動車の「プリウス」。約6年ぶりに大きくモデルチェンジし、2015年12月に4代目となる新型を発売する(図1)。最大の特徴は、燃費40km/L (JC08モード)を達成したこと。2009年に発売された3代目プリウスの32.6km/Lに比…
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IoTで農業支援システム、インフラ向け高信頼技術使う
ソフトバンク子会社がスマートアグリ事業に参入
ソフトバンクグループのPSソリューションズは、IoT(Internet of Things)技術を活用して農家の圃場(農場)ごとに最適な栽培手法や知見を提供するシステムを2015年10月に発売した(図1~2、関連記事)。JA(農業協同組合)や自治体で農業の支援サービスを提供している窓口などに同年12…
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20mmの段差を越えてエレベーターに乗降、建設向け無人搬送車が進化
大林組が開発、高層ビルの建築現場で採用
大林組は、建設の資機材を自動で搬送する「AGV(Automated Guided Vehicle:無人搬送車)」の新型機を開発した。最大の特徴は、段差やスロープを乗り越えて、工事用の仮設エレベーターに乗降できること。20mm程度の段差を乗り越え、スロープ上の走行が可能だという。2015年8月から、…
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“おさわり”続出、触覚フィードバックに人だかり
「CEATEC JAPAN 2015」から
「『Taptic Engine』のような触覚フィードバック技術がiPhoneやApple Watchに搭載されたことが追い風になっている」——。触覚フィードバック技術の開発に取り組む技術者はこう口を揃える。実際、2015年10月に開催された「CEATEC JAPAN 2015」の会場では、ベンチャー…
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殻破れるか、日本の電機 CEATECに見えた変化の兆し
ロボット電話や、全自動洗濯物たたみ機に人だかり
「新しいモノが出てこない」「各社、横並び」――。こう言われ続けてきた日本の電機メーカーは旧来の姿から脱皮できたのか。2015年10月7~10日に幕張メッセで開催された展示会「CEATEC JAPAN 2015」では、新たな体制の息吹が感じられた。
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オムロンが賢い工場作り、自社製10万品種をIoT化
人工知能の強化やヒトとの協働も視野に
オムロンがIoT(Internet of Things)を活用した賢い工場作りを本格化させている。2020年までに、自社の製品の機能を強化し、これまでネットワーク機能がなかったセンサーやリレー、電源装置、あるいはネットワークにつながっていてもデータ収集をしてこなかった製造装置の各部品からデータを収集…
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印刷で1兆個センサーを安く、医療狙い生分解性基板に配線
産総研と米大学がトリリオンセンサー向けに共同開発
産業技術総合研究所は、生分解性材料に印刷技術を使って電子配線を形成する技術を米University of California,San Diego(UCSD)と共同で開発した。
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LTEや5Gで大幅需要増、太陽誘電がSAWの新工場稼働
通信デバイス事業の売り上げを2.5倍に
スマートフォン(スマホ)向け電子部品大手の太陽誘電が攻勢に出る。東京都青梅市にある青梅事業所の製造設備を、2015年秋から本格稼働させた。欧米や中国のスマホメーカーから高周波フィルター部品への引き合いが活発なため、今後3年で生産数を倍増させる方針だ。通信デバイス事業の売り上げ規模を17年度に700…
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光通信距離の延長策、ちょっとした工夫で2倍に
富士通がデータセンターのサーバー間通信向けに開発
富士通研究所は、光の導波路の工夫でサーバー間の光通信を長距離化する新技術を開発した。既存の光ファイバーを使用しながら従来の2倍の距離の伝送を可能にする。この技術を実装した光送信器の小型化を進め、2017年度の実用化を目指す。スペインで2015年9月27日~10月1日に開催されている光通信分野の国際会…
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印刷で半導体後工程に革新、10μmピッチのバンプも開発
基板側にバンプを設け、多品種・少量・変量生産を可能に
今後、IoT(Internet of Things)機器の増大に伴って課題となる半導体パッケージの多品種・少量・変量生産に対応できる。そんなチップ実装技術を持った企業が現れた。2009年に創業した新潟県妙高市に拠点を置くコネクテックジャパンだ。現在は、半導体後工程の受託開発・製造を主業務としている。
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印刷で3D ICを安価に、TSVのめっき工程を代替
金属と絶縁体のペーストを穴に埋め込む
材料開発のベンチャー企業のナプラは、印刷技術を使って3次元(3D)積層ICの製造コストを低減できるTSV(貫通Siビア)の実現手法を神戸大学と共同開発した。電極と絶縁部の双方をインク状のペーストとして埋め込んで形成することによって、製造時間・コストの大幅な低減を期待している。
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HMDが建築現場の人手不足を緩和、測量作業の工数が半分以下に
大成建設が墨出しに適用
東京オリンピックの開催される2020年に向けて、国内では建設ラッシュが続いており、建築現場での人手不足が課題になっている。人手不足解決に向けて、大手建設会社の大成建設が、作業負担を軽減できるシステムを開発した。ヘッドマウントディスプレー(HMD)を活用した、測量向けナビゲーション(ナビ)システム「…
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IBMが脳型チップ普及に本腰、ハードとソフトの開発環境公開
エッジコンピューティングに向けて用途開発を加速
米IBM社が2014年夏に発表した脳型チップ「SyNAPSE」(開発コード名はTrueNorth)の実用化に向けて積極的に動き始めた。SyNAPSEは1チップ中に神経細胞のニューロンに相当する機能100万個と、ニューロン間のスイッチであるシナプスに相当する機能2億5600万個を実装した非ノイマン型プ…
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アイデア先行のベンチャーを救え、製品化支援が京都で始まる
電気・電子や機械の基礎を8日間で学ぶ
独自のアイデアや企画をハードウエア製品に仕立てるハードウエアベンチャー(ハードウエアスタートアップ)。だが、アイデア止まりや試作品止まりの場合が多く、なかなか製品を市場に投入できない。そんな状況を打破すべく始まったのが、ハードベンチャー支援活動「Makers BootCamp(MBC)」だ。
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「x86だけではつまらない」、理研が「Shoubu」を推す理由
「Green500」トップのスパコンをどう使いこなすのか
2015年8月に発表されたスーパーコンピューターの省電力性能ランキング「Green500」で、世界1位になった理化学研究所 情報基盤センターの「Shoubu(菖蒲)」。開発元のPEZYグループが2015年4月に理研側に話をもちかけ、3カ月足らずの短期間で設置・計測までこぎつけた。5月中旬に工事の準備…
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「空中ディスプレー劇場」 、500万個超のLEDを活用
初回公演のコンテンツはX JAPANの「hide」
舞台上にあたかも人物や物体が実在するかのように見える「空中ディスプレー」を利用した劇場「DMM VR THEATER」が、2015年9月11日に神奈川県横浜市にオープンする。第1弾の公演コンテンツは、X JAPANのギタリストで、ソロアーティストの「hide」(故人)のライブパフォーマンス。オープ…
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産総研がゴム製トランジスタ 「衣服並みに柔らかく、丈夫」
低い動作周波数でも利用可能な用途を想定
産業技術総合研究所は、「衣類のように柔らかく、丈夫なトランジスタを開発した」と発表した。曲げられたり伸長する電子回路は既に幾つかあるが、その多くが配線や基板をひだ状にするなどの工夫で伸張性を確保している。