製造業には今、何を造るかが問われている。その「解」を見つけるには、自分の業界だけで閉じるのではなく、さまざまな業種も参考にしたいところだ。本特集では、7つの独創的な商品を題材に、ヒットの本質を探った。

製造業には今、何を造るかが問われている。その「解」を見つけるには、自分の業界だけで閉じるのではなく、さまざまな業種も参考にしたいところだ。本特集では、7つの独創的な商品を題材に、ヒットの本質を探った。
いつでもどこでも「蒸しタオル」 発案者の下に多様な技術が大集結
背もたれの高いイスを倒して横たわっていると、そこに湯気の立ち上がるホカホカの蒸しタオルが運ばれてきて、顔の上に載せられる。「あ~ぁ、気持ちいい」。男性なら床屋で、女性なら美容院やエステで1度は経験したことのある、あの心地良さである。それを「いつでもどこでも手軽に味わえるように」と花王が開発したのが、…日経ものづくり
4000円台で完全防水スピーカー 専属の委託先で高品質を守る
インターネット通販のアマゾン(amazon.co.jp)のデジタルオーディオ用スピーカーのベストセラーランキング(2013年12月12日現在)で、ソニーやJBLなどの大手家電メーカーを抑えて、首位を快走するメーカーがある。低価格家電事業で進境著しい山善(YAMAZEN)が手掛ける「UQUA」である(…日経ものづくり
1台で2台分楽しめるミニカー 異質の概念で新市場を開拓
未就学児、中でも男の子が1度は手にする玩具といえばミニカーだろう*1。そのミニカーの分野で新市場を切り開いたのが、バンダイ(本社東京)の「ブーブ」(VooV)だ(図1)。ブーブの特徴は、1台で2つの“顔”を持つこと。前後左右に展開できる構造となっており、裏返して組み立てることで別の車両に変形するのだ…日経ものづくり
衣類の抗菌力アップで安心生活 消費者の行動をじっと観察
ライオンが2012年7月に発売した洗濯用液体洗剤「トップHYGIA」は、「洗うたび、衣類が菌に強くなる」というキャッチフレーズで大きく売り上げを伸ばした製品だ(図1)。同社の濃縮液体洗剤の売上高が対前年比で5割増しになる原動力となった*1。日経ものづくり
「書いて、消して、また書ける」ペン 突破口はフランスの小学生
パイロットの筆記用具「フリクション」シリーズは、単なるヒットを超えたお化け商品である(図1)。筆記用具は、年間1000万本売れれば大ヒットといわれるが、同シリーズは発売した2006年に1500万本、2012年には2億2000万本が売れた(図2)。しかも、今なお販売本数が伸びており、2013年の販売本…日経ものづくり
安眠の秘訣は寝返りしやすさ トップアスリート愛用で機能を訴求
「ものには自信があったから売れるはずだと思っていた。しかし、発売当初は全く売れず、マーケティングがいかに重要かを思い知らされた」─。エアウィーヴ(本社東京)代表取締役社長の高岡本州氏は、当時をこう振り返る。日経ものづくり
贅沢なおもてなしで異次元の体験 赤字覚悟の30億円の巨額投資
豪華寝台列車「ななつ星in九州」の第1期分乗車券が発売されたのは、営業運転が始まる1年前の2012年10月のこと*1。その時点で定員の7倍もの申し込みがあったのは、車両デザインを担当したドーンデザイン研究所(本社東京)代表の水戸岡鋭治氏にとっても、驚きだった。「何しろ私が描いたイラストしかない状況で…日経ものづくり
小林三郎 氏〔中央大学大学院戦略経営研究科 客員教授(元・ホンダ経営企画部長)〕
本誌の連載「ホンダ イノベーション魂!2」でお馴染みの小林三郎氏はエアバッグを開発し、エアバッグ搭載のホンダ車を大ヒットさせた立役者。その小林氏に、ヒットの本質をどう見極めるかを聞く。日経ものづくり
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