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反力生成ペダルで実燃費向上

 ホンダはモード燃費を高めることに加えて、実燃費を高めることにも力を注ぐ。Acuraブランドのセダン「RLX」に採用した「リアクティブフォースペダル」をホンダブランドの車両として初めて搭載した(図5)。アクセルペダルに反力を加えるモータを搭載し、踏み過ぎを防ぐ。例えば運転者がアクセルペダルを強く踏んで燃費性能が悪化しそうな場合、ペダルに反力を加えて「ペダルを重く感じさせる」(ホンダ)。

図5 ペダルに反力を加えて実燃費を高める
(a)ペダルに反力を加える仕組み。(b)アクセルを踏みすぎると反力を大きくする。ノーマルモードとエコモードで反力の大きさを変えている。
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 ヴェゼルには燃費性能を重視してパワートレーンなどを制御する「ECONモード」がある。このモードでは、運転者がペダルを踏み込み過ぎたときに反力を一瞬大きく高める「クリック感」を作り、運転者にそれ以上踏み込まないように明確に伝える仕組みも採り入れた。ホンダによると、反力生成ペダルとECONモードを併用することで実燃費を約9%高められるという。

 反力生成ペダルを安全性を高めることにも活用する。自動ブレーキ機能と連携し、前方の障害物とぶつかる危険性があるとペダルに反力を加えて運転者に注意を喚起する。

 サスペンションについては、前がマクファーソンストラット形式、後ろがH型トーションバー形式でフィットと同じ。異なるのは前のダンパに、アコードやオデッセイに搭載するドイツZF社製の振幅感応式ダンパを採用したことである(図6)。同ダンパはメイン・ピストン・バルブに加えてセカンド・ピストン・バルブを備える。

図6 振幅感応式ダンパの構造
(a)ピストンバルブを二つ搭載し、ピストン速度に応じて減衰力を変える。(b)乗り心地と操安性をともに高める。
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 比較的平らな路面ではメインバルブだけが動いて減衰力を低くし、乗り心地を高める。一方で旋回時にロールするときはメインバルブとセカンドバルブをともに動かして減衰力を大きくし、車両の姿勢変化を抑える。

 車体には引っ張り強さが1.5GPa級で熱間プレスの高張力鋼板を採用するなどして、剛性を高めつつ軽くした(図7)。780MPa級以上の鋼板の使用率は質量換算で21%に上る。

図7 高張力鋼板を多用した
780MPa級が21%を占める。
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