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 溶けた樹脂を所定の圧力で金型内に充填して製品(成形品)を得る樹脂射出成形は、複雑な形状の部品を効率的に大量生産できる重要な生産技術だ。

 成熟した技術と思われがちだが、品質や効率の改善のため今でも新技術の開発が進んでいる。そうした先進技術を使いこなすには、しっかりとした基礎技術が求められる。そのため、依然として射出成形の基礎知識習得に対するニーズは大きい。

 実際、筆者らが講師を務める「日精スクール」は、40年以上続く射出成形技術の専門教育機関であり、加工メーカーだけでなく材料メーカーや学生、海外からの研修生など、数多くの人材が訪れる*1(図1)。そこで、本稿では同スクールにおける「成形入門」「成形初級」「成形中級」「保守管理」の4コースの講義内容を基に、射出成形の基礎知識と成形の要点について学ぶ。

*1 1968年の開校から2013年末までの修了者は3万6800人以上。

図1●日精スクールでの実習の様子
日精樹脂工業に隣接する専用の建屋内で行われている。1回当たり5日間程度。

 第1回の今回は、「成形入門」コースをベースに、樹脂成形に必要な最低限の基礎知識として、樹脂の種類と特徴、金型の基本的構造、周辺機器などについて解説する。