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 テラモーターズ(本社東京)は、2010年の設立からわずか2年で国内シェアNo.1となった電動2輪車を手掛けるベンチャー企業だ。2012年にベトナムやフィリピンに現地法人を設立して駐在員を派遣。新興国を中心に現地のニーズをくみ取った「新感覚の電動2輪車」を提供することで、韓国や中国の企業より先に市場を席巻しようと息巻いている。

 東南アジア向けの第1弾として同社が2013年7月に発表したのが、iPhoneと連動させて使用する「A4000i」だ(図1)。iPhoneをハンドル部の内側に装着すると、iPhoneが電源スイッチやバッテリー残量表示器などとして機能する。併せて、走行中のデータはiPhoneを介してクラウド上に送られる。ユーザーが専用のアプリケーションをダウンロードすれば、後で自分の走行記録を確認することも可能だ。こうしたiPhone連動型の電動2輪車は「世界初」(同社)で、まだ発売前だが現地販売店の反応は上々だという。発売開始は2014年7月の予定である。

図1●東南アジア市場向けiPhone連動型電動2輪車「A4000i」の特徴
2013年7月、東南アジア市場向けに電動2輪車「A4000i」を発表した(a)。iPhoneをハンドル部に装着すると、電源スイッチやメーターの代わりになる(b)。最高速度は時速65kmで、時速30kmでの定置走行距離は65km。搭載するリチウム(Li)イオン2次電池(48V/40Ah)は持ち運び可能だ(c)。現地での価格は未定。
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 新興国市場に果敢に打って出る同社だが、実は社員数がわずか20人の小さな会社だ(図2)。東京・渋谷の本社は、4畳半ほどのスペースしかないレンタルオフィスの数部屋。しかし、社員たちの馬力は大手メーカーのそれに全く引けを取らない。同社では、大学を卒業したばかりの新人が1つの国を担当し、たった1人で現地に飛び込んで販路開拓や充電インフラの整備、現地ニーズの吸い上げなどに従事することが当然のように行われている。

図2●テラモーターズを創業した徳重徹氏(右から2番目)と社員たち
テラモーターズの本社は東京・渋谷駅近くにある小さなレンタルオフィス内にある(a)。社員は20人だが、海外に駐在または出張している社員が多い。徳重氏のデスク前には、起業にかけた思いを記した貼り紙がある(b)。
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 同社を創業した徳重徹氏の目標は明確だ。「必ずや米Apple社や韓国Samsung Electronics社を超えるメガベンチャーになって、日本のものづくりで世界を変える」というものだ。同社の社員たちは、この徳重氏の考え方に賛同して入社したメンバーたち。中には日産自動車やヤマハ発動機などを辞めてやってきた社員もいる。