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 火力発電所やGTCC(ガスタービンコンバインドサイクル)発電などで使うボイラーを設計・製造している三菱日立パワーシステムズ(本社横浜市)のボイラー技術本部は、製造/設計部門が、それぞれ技術や技能の伝承と人材育成に注力している*1。人材を育てるに当たって同本部が目指しているのは、現場任せの場当たり的なOJTではない、必要な人材を必要とされる時期までに育てる計画的なOJTだ。

*1 三菱日立パワーシステムズは、三菱重工業と日立製作所の火力発電システム部門を統合して、2014年2月1日に発足した。

 ボイラー市場は、新興国のインフラ拡充などに伴い旺盛な需要があるものの、新興国のメーカーの追い上げによって競争が激化している。こうした中、熟練の技術や技能を持つベテラン層が手薄になっていることに加え、低コスト化に向けて設計/製造現場の人員は減少傾向にある。

 例えば、ボイラーの製造を担う同社熱エネルギー機器製造部は、10年ほど前までは50歳代のベテランが全体の6割ほどを占めていた。しかし、その後多くの熟練技能者が退職し、若手技能者が増えた結果、現在は50歳代が2割以下、30歳以下が過半を占める状態となっている。全体の人数も3割以上減っている。品質や性能、コスト面で競争力を維持・強化するには、若手を確実かつ迅速に戦力化することが急務となっている。