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 スマートフォンやカメラ、ゲーム機、さらに新規事業分野で、特徴ある製品や技術がソニーから登場し、注目を集めている。同社は2年ほど前から、「One Sony」のスローガンの下に、「モバイル」「イメージング」「ゲーム」の中核3事業の連携を加速させてきた。さらに新規事業の創出のために、以前からある社内の「技術交換会」などに加えて、社長直轄で事業化を促進する組織「TS事業準備室」や、次世代のウエアラブル機器の姿を議論する社内横断的な会議を新設した(図1)。必要な要素技術は、自ら開発する体制作りにも力を入れてきた。

図1 柱となる3事業に新たな事業を加える
図1 柱となる3事業に新たな事業を加える
ソニーは、モバイルとイメージング、ゲームの3事業をエレクトロニクスの柱と位置付けている。さらに、社長直轄の組織などで、新たな事業の芽を育てつつある。
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 こうした取り組みが、特徴ある製品の誕生という成果に、どう結び付いたのか。従来の枠に捉われない新機軸の製品は、どのように生まれ、開発者はどのような将来像を描いているのか。新規事業の「スマートテニスセンサー」「超短焦点プロジェクター」「SmartBand」、そして中核3事業の担当者にそれぞれ聞いた。

スマートテニスセンサー
One Sonyの意識が後押し、伝統の開発手法が実を結ぶ

 毎年開催される技術交換会がキッカケで開発が本格化し、空き時間に手弁当で集まる技術者の力が製品化の原動力になったのが、スマートテニスセンサーだ(図2)。この例は、ソニーの開発現場に脈々と受け継がれてきた伝統的な手法による開発が活発になっている象徴といえる。One Sonyの意識が一人ひとりに浸透し、部門を越えて技術者が集まりやすくなっている。

図2 得意な小型・軽量化技術で実現
図2 得意な小型・軽量化技術で実現
「スマートテニスセンサー」は、専用ラケットの柄の部分に装着して使う。違和感なくテニスを楽しめるように、小型化と軽量化を追求した。((a)の写真:ソニー)
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 開発を担当した山下功誠氏(ソニーR&Dプラットフォーム 情報技術開発部門 インタラクション技術開発部1課 シニアサウンドエンジニア)は、「当初は研究所の同僚と開発を始めたが、気が付けば人がどんどん集まってきて驚いた」と振り返る。実用化に向けて多くの課題に直面したが、様々な専門を持つ技術者が助けに駆け付け、2年程度で製品化できた。