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 パナソニック・エコソリューションズ社は、2014年4月に、「アグリ・エンジニアリング事業」に参入すると発表した。農業の生産効率向上や作業の負荷軽減を実現するシステムを提供する同社の新規事業だ。

 日本の農家は優れたノウハウを持っているが、農業従事者の高齢化、耕作放棄地の拡大といった不安な要素を抱えている。「我々が培ってきた技術で日本の農業の強化を支援する」(事業開発センター新事業企画グループアグリエンジニアリング事業化プロジェクト参事の谷澤孝欣氏)と、農業事業に参入した。

 具体的製品が、日光や風などの自然の力を利用して省エネルギーでハウス内の環境を制御する施設園芸システム「パッシブハウス型農業プラント」だ(図1)。初期投資を抑えつつ、競争力向上を目指す個人農家や中小規模の農業法人に向けたもので、ほうれん草の施設園芸栽培(ハウス栽培)を対象に、2014年秋から提供を始める*1

*1 ハウスの施工なども含めて提供する。建設地の調査や施工は、パナソニックES集合住宅エンジニアリング(本社東京)が担う。

図1●パナソニックの敷地内に設けられた「パッシブハウス型農業プラント」の栽培ハウス
実際にほうれん草を栽培しながら制御システムの試験を行っている。
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 天候や季節の影響を抑えて、年間を通じた栽培が可能になるため安定供給が期待できる。高温で生育が難しいとされる夏期でもほうれん草栽培が可能となり、年間4~6回程度だった収穫を8回程度まで増やせるという。ハウス内の温度や日照を制御してくれるので、見回りや監視などの手間も省ける。