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 植物の育成に必要な要素の1つである「光」。これを武器に、植物工場事業を展開するのが昭和電工だ。同社の植物工場の特徴は、光合成に最適な赤色光を高効率で発光する自社開発のLEDと、植物を高速で栽培する技術「SHIGYO法」にある。「LEDというハードとSHIGYO法というソフトを組み合わせて提供しているのが売り」(同社事業開発センターグリーンイノベーションプロジェクト営業グループマネージャーの荒博則氏)だ。

 SHIGYO法は、赤色と青色の光を交互に照射するとともに、植物の成長過程に合わせてその照射パターンを変えることで植物の成長を促す他に類を見ない手法。同社と山口大学農学部教授の執行正義氏が共同開発した。具体的な照射条件はノウハウとして明かさないが、通常の蛍光灯および赤青比を固定したLED照明を照射するのと比較して、同じ育成期間での葉菜類の収穫量が約2倍に増加するという。出荷サイクルの短期化や単位面積当たりの収穫量の増大が可能となり、生産コスト低減が課題の植物工場において、投資回収期間の短縮が期待できる。

 現在、福島県・川内村が村内に建設した植物工場「川内高原農産物栽培工場」にSHIGYO法が導入されている(図1)*1。加えて、2014年6月には遠藤商事(本社山形市)が山形県天童市に建設する大規模植物工場への採用が決まるなど、ここにきて事業化のペースが加速し始めた。

*1 川内村は、福島第一原子力発電所の30km圏内にあり、警戒区域および緊急時避難準備区域に指定されている。農業再生と雇用確保に向けて村が植物工場を建設し、同村とまつの(本社東京)が共同出資した農業法人が運営している。昭和電工は復興支援としてSHIGYO法を無償提供した。

図1●SHIGYO法を導入した福島県・川内村の植物工場
栽培棚(a)と、工場内での袋詰めの様子(b)。リーフレタスやハーブを生産しており、最大で日産8600株の葉物野菜の生産が可能。
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