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図1 U字部や湾曲部への搭載が可能に
図1 U字部や湾曲部への搭載が可能に
フレキシブル基板を用いることで、薄くて柔軟性のあるアンテナを実現した(a)。U字部や湾曲部への搭載が可能になる(b)。(図:住友電気工業の資料を基に作成)
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 これまでワイヤレス給電モジュールのアンテナには、巻き線コイルを用いるのが一般的だった。フレキシブル基板の適用も可能だったが、供給電力が低下する課題があった。今回住友電気工業は、ウエアラブル機器などの増加で、供給電力が低いモジュールにも需要があると判断して、「あえて供給電力1W以下の開発を進めた」注1)。そのうえで単にフレキシブル基板に置き換えるだけでなく、2層のフレキシブル基板を使った立体配線構造(特許申請中)や、フレキシブル基板に重ねる新たな磁性体シートを開発して、結合効率の低下を最小限に抑えたとする。

注1)供給電力として最大5Wを求める「Qi」規格には準拠していないが、Qiプロトコルを利用している。対応周波数は100k~14MHzである。

磁界共鳴方式も開発へ

 試作したモジュールでは、アンテナの外形寸法が30mm×10mm×0.25mmのとき、直流5Vで送信側の入力電流は最大400mA、受信側の出力電流は最大170mAになる。受信モジュールは、アンテナ部だけでなく、制御部もフレキシブル基板で構成している。部品やシールドを搭載する制御部の厚みは、受信モジュールで0.95mm、送信モジュールで4.2mmになる。温度モニターによる給電制御機能を備えており、位置ずれや異物によって伝送効率が低下して発熱した時には送電を停止する。

 今後は、電力の伝送効率の向上や製品ラインアップの拡充を進める計画である。さらに電磁誘導方式だけでなく、磁界共鳴方式の開発にも取り組むとする。