三菱重工業は、出力2000kWの高効率ガスエンジン「G16NB」を開発し、その実証実験を2014年9月上旬から開始した(図1)。同エンジンは、主に発電に用いる16気筒タイプの高速エンジン*。ミラーサイクルと直列に並べた2つの過給機を組み合わせることで、従来の1500kWガスエンジンと同一排気量・回転数で、出力を500kW、効率を4.6%高めることに成功した。発電効率は44.7%と、2000kW級の高速ガスエンジンとしては、「世界最高クラス」(同社)を誇る(表)。
* 高速エンジンとは、エンジン回転数が1000rpm以上のものを指す。
同社をはじめ、世界の重工メーカーは競ってガスエンジンを開発している。その背景には、世界規模での分散型電源に対する需要拡大がある。