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 イノベーションをテーマに議論すると必ず出てくるのが米国の化学・素材メーカーである3Mである。5万5000種以上もある製品の数もすごいが、特徴的なのが新製品を重視する姿勢だ。3Mは、全売上高のうち40%を発売後5年以内の製品が担うことを目標にしている。イノベーションが新製品開発の原動力となる。

 3Mのイノベーションを語る際、必ず引き合いに出されるのが「15%カルチャー」だ。技術者や研究者は、勤務時間の15%を自分の自由な研究に使っていいというもの。今回と次回はスリーエム ジャパン(本社東京)チーフ・プロセス・オフィサー(CPO)コーポレート・プロセス・イノベーション及び品質保証本部担当の大久保孝俊さんにイノベーションの本質について聞く。まずは15%カルチャーを手掛かりとしたい。

* 米3M社は2014年9月1日、住友電気工業が保有する住友スリーエムの株式(全株式の25%)の取得を終え、同社の社名をスリーエム ジャパンに変更した。