日本の工作機械メーカーは技術にさらに磨きをかけ、米国メーカーは低価格を打ち出した製品に力を入れる─。2014年9月8~13日に、米国シカゴで開催された米国工作機械見本市「International Manufacturing Technology Show 2014(IMTS2014、通称シカゴショー)」(会場はMcCormick Place)の内容を簡潔にまとめるなら、こう表現できる。欧州メーカーはさほど存在感を示せず、台湾と韓国メーカーは技術的に日本メーカーの後追いの状況。日本メーカーと米国メーカーが目立った今回のシカゴショーから、来場者の注目を集めた技術および製品を紹介する。

日本の工作機械メーカー大手は、技術力の高さを武器に米国市場で存在感を高めている。その証拠に、世界で最も競争力が高い工作機械メーカーが並ぶ、会場「南館」の最前列にある5つのブースのうち、4つを日本メーカーが占めた。その4社とは、ヤマザキマザック(愛知県・大口町)、オークマ、牧野フライス製作所、DMG森精機である。中でも、最も広いブースを確保したのがDMG森精機だ。非上場故にヤマザキマザックは売上高を公表していないものの、DMG森精機の売上高は、ヤマザキマザックを超えて現在世界一とみられる。その勢いが広いブース面積と展示製品の多さに表れていた。