【CAE】MSCソフトウェアの新CAEツール、アセンブリを素早く解析
エムエスシーソフトウェア(本社東京)は2014年9月30日、CAEツールの新シリーズ「MSC Apex」(米MSC Software社)を正式に発表した。部品の解析モデルとアセンブリのそれを独立させ、互いに整合性は保ちつつも、解析計算は部品とアセンブリとで独立して実行できる(Computational Parts)のが特徴である。

部品メーカーが実施した部品モデルの解析結果を、アセンブリモデルに反映できる。その際部品メーカーは、モデルの詳細をアセンブリメーカーに渡す必要はなく、解析結果として得た特性の情報のみを渡せばよい。部品に更新があったときは、アセンブリメーカーでは該当部品の特性情報のみを更新するだけで解析計算を再実行できる。変化のない部品に対して再計算を実行する必要がないので、短時間で結果を得られる。従来は、更新のあった部品も含めて全部品の形状を集め、全体のメッシュを切り直して、モデル全体の再計算を実行する必要があった。
MSC Apexシリーズには、3Dダイレクトモデリング機能を中心とする「MSC Apex Modeler」(2014年10月出荷)とソルバー機能「MSC Apex Structure」(2014年末出荷予定)があり、Computational Parts機能はこの両方を用いることで利用可能になる。MSC Apexには2015年以降順次、非線形解析用ソルバーなどをそろえていく計画だ。(木崎)