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知恵とお金は釣り合わない

大久保孝俊氏
スリーエム ジャパン チーフ・プロセス・オフィサー(CPO)
コーポレート・プロセス・イノベーション及び品質保証本部担当

大久保●尊敬と名誉に関して僕が考えているのは、「知恵」を何で評価すると良いか、ということです。「開発した新製品が売れて業績に貢献した」ということの根底にあるのは知恵です。創造性と言い換えてもよいかもしれません。それに対して報奨金を与えるということは、知恵をお金で評価することになってしまいます。

 知恵とお金はどっちが上位の概念でしょうか。もちろん知恵の方が上です。下位概念で上位概念を評価しても満足しないのです。ところが、上位概念で下位概念を褒めると、人は満足するのです。だから、知恵を褒めるやり方は、尊敬と名誉なのです。

 3Mの仕掛けではもう1つ大事なことがあります。周りに見えるところは金銭なしの尊敬と名誉だけですが、実はそれだけではなく、昇給も伴っています。それも、成果が上がった段階ですぐにやる。昇給なので、一時金とは異なりロングタームで効いてきます。その上で尊敬と名誉で処遇するのです。