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責務・役割の観点で統合

 機能を分解し、単純な機能が見えてくると、同じような機能で成り立っているものや、同じ責務、同じ役割としてくくれる機能が見つかる。このような場合は、分解した機能を責務・役割の観点で統合し、重複のない形で整理していく。

 車両盗難防止システムの例において、分解した機能を統合したのが図6である。「キーを照合する」という機能は、「自動施錠/解錠」と「イモビライザー」で共通な要素となる。また、責務・役割という観点で整理すると、「キー照合」の責務と、「自動施錠/解錠」や「イモビライザー」の責務は異なる。警報機能についても、「異常振動検知」や「衝撃検知」の責務と、「警告」することの責務は異なる。また、「情報を音と表示で通知する」というのは「エンジン始動」と「警報」に共通な要素であり、また情報を伝える責務として他の要素とは異なる。

図6 論理要素の検討
図6 論理要素の検討
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 このような論理構成要素の検討段階では、統合された機能が分かりやすいように、図6のように四角い点線で機能を囲んで表現すると良いだろう。この四角い点線が1つの論理要素となり、アーキテクチャーの核となる。

 また、SysMLのアクティビティー図でも図6と同じように論理構成要素を検討できる。同じ責務、同じ役割の機能(アクティビティー)を、図7のようにパーティションによってグループ化することで論理構成要素を表現できる。

図7 論理要素の検討(アクティビティー図)
図7 論理要素の検討(アクティビティー図)
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論理アーキテクチャーの作成

 論理的な構成要素を導出できたら、その次は論理アーキテクチャーを作成する(図8)。まず、要素間の関係を明らかにする。次に、要素の抽象度や要素の特徴を整理して、静的な論理構造を定義する。続いて、論理構成要素の振る舞いや要素間の振る舞いを定義して、論理アーキテクチャーを完成させる。

図8 論理アーキテクチャー作成の流れ
図8 論理アーキテクチャー作成の流れ
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