担当者から
インフラ電装化の可能性を実感私は大学時代に情報工学を専攻しましたが、研究室では橋梁工学の教授に師事しました。私の研究テーマは、地震下での橋脚の損傷推移をコンピューターを使って確率分布でモデル化する研究です。研究室では、ブリッジマネージメントシステム(BMS)と呼ぶ点検支援システムなども研究されていました。ただし、構造物の維持・管理におけるエレクトロニクス技術の活用は研究レベルのものが多く、現場での活用は限られていました。しかし今はセンサーや無線の技術、コンピューターの処理性能が大きく進化しています。今回の特集を担当して、インフラ電装化の可能性を強く実感しました。(中島)
巨大さと大胆さIBM社の決断には驚かされました。半導体製造事業を他社に譲渡するだけでなく、相手に15億米ドルも支払うというのです。今号の解説記事によれば、3年間分の損失がその程度になる可能性があるからのようですが、それにしても日本企業にはなかなかできない決断です。一方で、Foxconn社の成長への渇望にも目を見張るものがあります。既に巨大な売上高をさらに2倍にするために、さまざまな策を練っています。巨大な企業は動きが遅く、大胆な手を取りにくい。日本企業を見ているとそう思うことがしばしばですが、世界の常識は違うようです。(今井)