Automotive Report
目次
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クルマの電動化が止まらない
オートモーティブワールド2016
クルマの総合展示会「オートモーティブワールド2016」が2016年1月に、東京ビッグサイトで開催された。米Tesla Motors社や中国北京汽車グループが電池の低コスト化戦略について述べた他、ミツバが駆動用モーターに参入することなどを明らかにした。
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“光のHMI”で自動運転を快適に
トヨタ、河西工業の内装照明技術
機能を備えたクルマの内装照明に注目が集まっている。車室内を明るく照らすだけだった光に“意味”を持たせる取り組みが相次いでいるのだ。トヨタ自動車は新型「プリウス」向けに、車両情報を色と光で運転者に伝える製品を用意した。河西工業は、自動運転時代を見据えた内装照明の開発を強化する。
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世界の燃費規制に材料面から挑む
クルマを軽くする新材料開発
輸送機器の軽量化に寄与する新材料の開発を手掛ける「新構造材料技術研究組合(ISMA)」は2016年1月に、最新の研究成果を公開した。これまでにない機能を持つ軽量化素材を開発して自動車ボディーのマルチマテリアル化を加速し、世界的に厳しくなる燃費規制への対応に材料面から挑む。
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カメラを使わずにソナーで実現
「プリウス」の新駐車支援機能
トヨタ自動車は、新型「プリウス」に新しい駐車支援機能を搭載した。カメラを使わず、超音波センサー(ソナー)のみで実現したのが特徴だ(図)。安価な構成とし、約278万円の「A」グレード以上の車両に標準で搭載する。
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モーター1個で3動作、軽く安く
ニッパツの“からくり”電動シート
ニッパツは、1個のモーターで座面を前後と上下に動かし、背もたれの角度を変えられる電動シートを開発した。軽く、安くできる。2016年内の受注を目指す。
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日本企業との協業に向け、約50社が出展
インド自動車部品工業会(ACMA)の展示会
インド自動車部品工業会(ACMA)は2015年11月、日本企業との交流を目的に都内でビジネスマッチング展示会を開催した。インドの自動車市場は今後成長が見込まれるほか、部品の製造コストが低いというメリットがある。約50社が出展し、日本企業との協業の可能性を探った。
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熱伝導方式でFCVを安全に
日本特殊陶業の水素検知センサー
日本特殊陶業は、燃料電池車(FCV)の水素タンクや燃料電池(FC)ユニットからの水素ガスの漏れを、触媒を使わずに検出できるセンサーを開発した。水素ガスの熱伝導率の高さを利用して、高精度で検出できるのが特徴である。耐久性にも優れる(図1)。
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2流路の新ターボで圧縮比高める
マツダの“ダウンサイジング”エンジン
マツダは、2016年春に北米で発売する新型SUV(スポーツ・ユーティリティー・ビークル)「CX-9」に、新しく開発した排気量2.5Lの直列4気筒ガソリンターボエンジンを搭載する(図1)。従来は同3.7Lで自然吸気のV型6気筒。“ダウンサイジング”した形だ。独自の過給技術を開発して実現した。
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2018年には200万画素超へ
次世代車載カメラ
自動運転車やADAS(先進運転支援システム)の中核センサーである車載カメラ。その性能が、2018年ごろに大幅な進化を遂げそうだ。車載カメラ用のCMOS(相補性金属酸化膜半導体)イメージセンサー市場で最大手の米ON Semiconductor社を筆頭に、画素数を200万画素超に高めた次世代品を各社が続…
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SKYACTIV躍進を支える現場力
マツダの変速機工場
山口県防府市のマツダ防府工場。マツダの全生産台数の83%の変速機を生産する。現場には、精緻な加工技術や見える化、徹底した汎用機の活用、熟練工の手作業──などSKYACTIV躍進の原動力が隠されていた。
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過去のデータから事故の状況を予測
トヨタとホンダの救急自動通報システム
トヨタ自動車とホンダは2015年11月、特定非営利法人(NPO法人)「救急ヘリ病院ネットワーク(HEM-Net)」などと共同で、交通事故における乗員の救命率を高めることを目指した救急自動通報システムの試験運用を開始した。事故発生時の車両データを利用して被害の状態を予測し、ドクターヘリの出動を迅速に判…
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「1.5℃」実現ならEVは4割大幅超え
COP21が与える自動車業界への影響
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自動運転の地図データ作成に商機
ブリヂストンのタイヤ内蔵センサー
ブリヂストンは、タイヤに取り付けたセンサーで路面状態を判定する技術を2015年冬に実用化した。乗用車向けでも2020年をめどに製品化する。センサーから得たリアルタイムの路面状態の情報を反映した、自動運転の地図データ作成に生かす。
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コイル2種の“いいとこ取り”を実現
米Qualcomm社のワイヤレス給電技術
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後席ドアやリアのガラスにも対応
旭硝子のUV99%カットガラス
軽自動車や小型車では、これまで紫外線(UV)99%カットのガラスを全周に採用することはできなかった。後席のドアガラスやリアガラスに適したものがなかったためだ。この壁を打ち破ったのが旭硝子。コストや軽さで有利な単板ガラスをベースに、熱線があると適用しにくいコーティングを使わずに、UV99%カットを実現…
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HEVをガソリン車並みの価格に
トヨタ自動車は2015年10月末、中国で「カローラ」と派生車「レビン」のハイブリッド車(HEV)を発売した(図1)。HEVの基幹部品を現地生産し、大幅に低コスト化したのが特徴。同基幹部品の海外生産は同社初。価格はガソリンエンジン車と同等に設定した(図2)。
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レベル2に対応した試作車を開発
日立オートモティブシステムズの自動運転技術
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ガソリン車にも拡大、収束見えず
VW社の排ガス不正問題続報
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Daimler、BMWが新ディーゼル
アーヘンコロキウム2015報告
ドイツ・アーヘンで2015年10月に開催されたエンジン学会「アーヘンコロキウム2015」。ドイツDaimler社や同BMW社が新しいモジュラーエンジンを発表した他、フランスPSA Peugeot Citroenグループが3気筒の気筒休止機構を提案した。
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主力市場の違いで明暗が分かれる
自動車8社の2015年度上期決算
自動車メーカー8社の2015年度上期(2015年4〜9月)の連結決算では、5社が過去最高の営業利益を達成した。円安の進行が最高益に大きく寄与したが、各社の世界販売台数を見ると主力市場の違いで明暗が分かれた。