Automotive Report
目次
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FRへの刷新を検討開始
マツダの次世代プラットフォーム
マツダがC/Dセグメントの次世代プラットフォームをFR(前部エンジン・後輪駆動)にする検討に入った。販売台数の7割近くを占める主力プラットフォームを、現在のFF(前部エンジン・前輪駆動)からFRに転換することになる(表)。高級路線を推し進めたい狙いがありそうだ。
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プリウスの燃費、欧州では18%向上
トヨタ自動車の次世代ハイブリッド車
トヨタ自動車の4代目となる次期「プリウス」。2015年9月に、米国ラスベガス、ドイツ・フランクフルトモーターショーで相次いで公開した(図)。日本では2015年末に発売する。開発責任者でチーフエンジニアの豊島浩二氏への取材などを通して次世代車の概要が見えてきた。
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専門家が見る不正の背景とからくり
VWの排ガス規制不正回避
2015年9月18日、自動車業界に衝撃が走った。ドイツVolkswagen(VW)社による米環境保護局(EPA)の排ガス規制に対する不正回避問題が、EPAによって明らかにされたからだ(図1)。その後、同問題は欧州にも飛び火。深刻さは度合いを増している(関連記事参照)。同社はどんな不正を行ったのか、そ…
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歩行者、夜間対応の最新ロードマップ
EuroNCAP 2015フォーラム報告
欧州で自動車アセスメントを手掛けるEuroNCAPは2015年8月、2020年に向けた最新の安全性能評価のロードマップを提示した(表)。自動ブレーキによる衝突回避の対象として、2016年に「歩行者」、2018年には「夜間の歩行者」や「自転車」にも対応する。
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ヤマハ発動機は若い女性狙う
電動スクーターの新発表続々
電動バイクを巡る動きが国内外で活発になってきた。ヤマハ発動機は2015年7月末に電動スクーター「E-Vino」を日本市場に投入。海外では、中国は年間2700万台の巨大市場に膨れ上がっている。東南アジアでも電動バイクの導入が進み始めた。
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単眼カメラ使い約130km/hで半自動運転
Magna社の技術説明会
カナダMagna International社は、2015年8月、米国デトロイト近郊で車載カメラや軽量化に関する技術説明会を開いた。単眼カメラを用いて、高速道路上での手放し運転、スイッチを押すことによる自動車線変更といったデモンストレーションを見せた。また、シートなどの工場も公開した。
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トヨタは出資拒否、吉か凶か
ドイツ3社がHEREを買収したワケ
ドイツのAudi社とBMW社、Daimler社の3社は2015年8月、フィンランドNokia社の子会社で地図事業を手掛けるHERE社を買収すると発表した(図1)。カーナビ用地図の2強の一角が、ドイツメーカーの傘下に入る。日系メーカーにとって、将来の自動車開発の足かせになるかもしれない。
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スマホの指示だけで駐車と充電完了
Volkswagen社の自動駐車システム
ドイツVolkswagen(VW)社が、電動車両の利便性を高める取り組みに力を注いでいる。自動駐車とワイヤレス給電を組み合わせたシステム「VCharge」を開発した。クルマから降りてスマートフォンで指示するだけで、自動で駐車と充電を完了する。
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2.0Lエンジンをショートストローク化
Volvo社の1.5Lターボエンジン
スウェーデンVolvo社は、2015年8月、日本市場に排気量1.5Lのガソリン直噴ターボエンジンを「V40」シリーズに導入した(図1)。同社は、これまで複数あったエンジンを、直列4気筒エンジンに統一中。このため、1.5Lエンジンも4気筒とした。
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工夫要るアルミボディーの補修作業
メルセデス・ベンツの板金塗装工場
ADAS(先進運転支援システム)やアルミニウム合金の採用が増えるに従って、クルマの補修作業でもより高度な技術が必要になった。メルセデス・ベンツ日本は国内に専用の板金塗装工場を設置することで対応している。
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自動車の将来像が見えてきた
将来のクルマや自動車産業を展望する──。日経BP社は7月21~22日にかけて、大規模セミナー「次世代自動車フォーラム」を開催した(図1)。パワートレーンや環境対応車、安全システム、ビジネスモデルの変革などをテーマに、キーパーソンが講演した。
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トヨタ製燃料電池使うが後輪駆動に
BMW社の電動化技術
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ガソリンエンジンと基本設計を共通化
Volvo社の新ディーゼルエンジン
スウェーデンVolvo社は2015年7月、「V40」「V40 Cross Country」「S60」「V60」「XC60」の5車種に排気量2.0Lで直列4気筒のディーゼルエンジン「D4」を搭載して発売した(図1)。同社が国内にディーゼル車を投入するのは32年ぶり。5車種合計で年間7000台以上の販売…
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ル・マンを制した技術が2017年公道へ
Honeywell社のターボチャージャー
排気量を小さくすることで燃費を改善し、動力性能の低下を過給器で補う「ダウンサイジングエンジン」。性能のカギを握るのがターボチャージャーだ。同市場で世界首位の米Honeywell International社が、軸流タービンを使って応答性を改善したターボチャージャーを、2017年に量産を開始する。実は…
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車体のマルチマテリアル化の武器
Al合金と強固に接合できる鋼板
日新製鋼と神戸製鋼所は、従来の鋼板用スポット溶接機を使ってアルミニウム(Al)合金と強固に接合できる溶融Alめっき鋼板を開発した(図1)。通常、鋼板用のスポット溶接機を使って鋼板とAl合金を接合すると、界面に硬くてもろい金属間化合物が生成し、接合強度が下がる。新開発の鋼板は、この化合物の生成を低減で…
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「ねじ」から始まる軽量金属の開花
熊本大学発の不燃Mg合金
ある材料の実用化が、2015年4月にひっそりと始まった。量産第1号は、一見すると何の変哲もない「ねじ」。しかも構造物用で、これ自体は自動車とは何の関係もない。だが、このねじは、自動車の軽量化に大きく貢献する可能性を秘めている。
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2019年度までに20モデル投入へ
スズキの新中期経営計画
スズキは2015年6月30日、新中期経営計画「SUZUKI NEXT 100」を発表した。2019年度に、連結売上高を2014年度比23%増の3兆7000億円、売上高営業利益率を2014年度の6.0%から7.0%以上とする方針だ。
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稼働率50%超に向け蓄電池投入
電池メーカーAESCの社長に聞く
電気自動車(EV)の市場拡大が鈍い。このため、心臓部であるリチウムイオン電池を供給する電池メーカーは耐える時間が続いている。いかにして反転攻勢に乗り出すのか。日産自動車のEV「リーフ」などに電池を供給する、オートモーティブエナジーサプライ(AESC)で社長を務める加東重明氏に話を聞いた(図1)。AE…
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音声認識アプリの導入が加速
複数の車載OSに対応する開発環境
米Nuance Communications社と米OpenCar社は2015年7月、音声認識アプリケーションなどの開発支援サービスを強化すると発表した。OpenCar社がソフト開発環境を提供し、Nuance社は音声認識システムを提供する。一つのアプリケーションを複数の自動車メーカーや部品メーカーで流…
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軽自動車初のステレオカメラ搭載
スズキの自動ブレーキ戦略
スズキは、2015年5月に発売した軽自動車「スペーシア」で自動ブレーキ用センサーとしてステレオカメラを採用した(図)。カメラで先行車や歩行者を検知して衝突を回避する。軽自動車で、ステレオカメラを搭載したことと、歩行者との衝突を回避できるようになったは、それぞれ初めて。