レポート
目次
-
LEDを使った高級イチゴの植物工場、クラウド監視型の新しいシステム目指す
環境データをクラウドで監視したり、遠隔で作業指示を出したりする新しいタイプの植物工場が登場しそうだ。いちごカンパニー(新潟県胎内市)が、2015年夏にシステム販売を開始する予定のイチゴ栽培用の完全人工光型植物工場がそれだ*1。
-
MRJの飛行試験開始は2015年秋に延期、量産初号機の納入は予定通り
三菱重工業と三菱航空機(本社愛知県・豊山町)は2015年4月10日、小型ジェット旅客機「MRJ(Mitsubishi Regional Jet)」の開発状況および量産準備状況に関する説明会を開催した。注目されていた飛行試験1号機による初飛行の時期に関しては、2015年5月末という従来の予定を見直し、…
-
ホンダの新型軽オープンカー「S660」、異例の抜擢で若者に訴求
ホンダは、軽自動車のオープンカー「S660(エスロクロクマル)」を2015年4月2日に発売すると発表した(図1)。2人乗りのMR(ミッドシップエンジン、後輪駆動)車だ(図2)。1996年に生産終了した「ビート」以来、ホンダとして19年ぶりの軽オープンカーになる。
-
ルールがなぜか守られず、新日鉄住金のコークス炉火災
2014年9月3日に新日鉄住金・名古屋製鉄所のコークス工場で発生した火災事故は、コークス炉の付帯設備である石炭塔に、数日にわたって石炭を貯留したままにしていたことが原因だったとこのたび判明した1)、*1。石炭塔は石炭ヤードから運ばれた原料炭を一時的に保管(貯炭)する設備。酸化した石炭の自己発熱で一酸…
-
富士通が挑む「デジタルものづくり」、他社とも協業し「Industry 4.0」に対抗
富士通は、デジタルデータを活用して高度なものづくりを実現する「次世代ものづくり」への取り組みを本格化させる。これを推進するための部署として、20~30人規模の「ものづくりソリューション事業推進室」を2015年4月1日に設置する。IoT(もののインターネット)の進展を踏まえて新しいツールや技術を開発し…
-
「製造業革新フォーラム」報告、タイで現地主導の体制づくりが着々
日系企業の生産拠点が集積するタイで、ものづくりの状況が大きく変わりつつある。日経BP社が2015年3月12日にバンコクで開催したイベント「Manufacturing Industry Innovation Forum 2015(製造業革新フォーラム)」での日系企業代表者の講演から、タイの役割や体制の…
-
実証試験にMRJも動員し実用化目指すJAXA、次世代航空機向け開発を本格化
宇宙航空研究開発機構(JAXA)の航空本部が次世代航空機に向けた2つの技術実証プロジェクトを進めている。1つは次世代エンジンに適用する高効率・軽量ファンタービン技術を開発する「aFJR」、もう1つは機体騒音の低減技術を実機で検証するプログラム「FQUROH」(フクロウ)である。
-
「Industry 4.0」でドイツ系企業が攻勢、マスカスタマイゼーションへの動きが着々
ドイツ政府が推進する技術戦略「Industry 4.0」を旗印に、ドイツ系企業が攻勢を掛けている。Industry 4.0は次世代の工場や製造業に関するコンセプトで、インターネットのような通信ネットワークを介して工場内外の物やサービスを高度に連携させることによって、今までにない価値や新たなビジネスモ…
-
エムトピア、2種の3Dプリンターを新規導入 “超大型機”では日本で一番乗り
試作モデルや治具などの多品種少量生産を手掛けるエムトピア(本社大阪府東大阪市)は、2014年12月と2015年1月に3Dプリンターを相次いで導入した。「ものの造り方が大きく変わる、という危機感がある。それに対応するためには、3Dプリンターをいち早く導入する必要があると判断した」(同社代表取締役社長の…
-
武藤工業、アーク溶接3Dプリンターを開発、利用できる金属の種類が多くコストも低い
武藤工業は、アーク溶接を利用して金属部品を造形する3Dプリンターを東京農工大学との共同研究によって開発した(図1)。アーク溶接のトーチを3軸制御で動かしながら肉盛溶接していく仕組みだ。
-
振って、曲げて、押して発電、実用化間近の振動発電デバイス続々
IoT(Internet of Things)が注目されるのに呼応して、インフラ監視のセンサーネットワーク用電源などとして振動発電への期待が高まっている。2015年1月28~30日に東京で開催された「Smart Energy Japan2015」では、エネルギーハーベスティングコンソーシアム(EHC…
-
「協力者」との連携機能をCADで強化、オープン設計開発目指すSOLIDWORKS
「機械製品や電気製品の設計開発担当がいつも同じ顔ぶれでは、画期的な製品開発ができない。その都度能力のある技術者や企業と協力しなくては。CADベンダーとしてそれを支援する機能を提供していく」。仏Dassault Systemes社は3D-CAD「SOLIDWORKS」に関して開催したイベント「SOLI…
-
「品番」「図番」から多様な情報を、素早くたぐれる設計管理ツール
「流用したい図面が探せない」「出図後の現場対応が多い」─。設計情報を管理するPDM(製品データ管理)や、それを拡大したPLM(製品ライフサイクル管理)によって解決するはずだったこれらの問題が残っている。このような問題意識に基づいたPDM/PLMツールの発売が相次いだ。親部品-子部品のツリー構造である…
-
取引先などからの異種CADデータを開いて編集できる機能、無料で利用可能に
PTCジャパン(本社東京)は、3D-CAD「PTC Creo 3.0」(米PTC社)において、他のCADのデータを「開く(オープン)」機能の詳細を明らかにした。2014年12月に出荷した「M020」で利用可能にした機能。異なった種類のCADを使う取引先や、社内の他の部署などから受け取ったCADデータ…
-
タカタのエアバッグリコール、ホンダだけで1395万台が対象
タカタ製エアバッグのリコールが拡大している。最も採用数が多いホンダの場合、リコール対象は2014年12月19日時点で1395万台と年間販売台数の3倍にも上る。他社でも、米FCA US(旧Chrysler)社が367万台、トヨタが310万台、日産が244万台、マツダも59万台、米Ford Motor社…
-
主役はものづくりベンチャー、クルマはもはや電子製品
エレクトロニクス業界は今、フェーズチェンジの真っ只中にある。革新役は、星の数ほど登場しているハードウエア開発を手掛けるベンチャー企業(ものづくりベンチャー)である。中心となる技術分野は「IoT(Internet of Things:もののインターネット)」。センサーで計測した人の動きやモノ・環境の状…
-
熱可塑性CFRPは自動車で花開くか、炭素繊維大手3社で異なるシナリオ
三菱ケミカルホールディングス傘下の三菱レイヨンと三菱樹脂は2015年1月7日、両社の炭素繊維・複合材料事業を統合すると発表した。現在、三菱レイヨンはポリアクリロニトリル(PAN)系炭素繊維事業、三菱樹脂はピッチ系炭素繊維事業を展開しているが、三菱樹脂の同事業を会社分割の方法で三菱レイヨンが継承し、2…
-
ウエアラブルデバイスは「衣服」を狙え、高機能な繊維や布地が相次ぎ登場
身に着けられる電子機器、いわゆる「ウエアラブルデバイス」への関心が高まっている。中でも「本命」の呼び声が高いのは、電子的な機能を盛り込んだ衣服型デバイスだ。日常的に着用する衣服ベースのデバイスであれば、身に着けていることがほとんど気にならず、多くの人に受け入れられる可能性が高いからである。
-
トヨタ「MIRAI」の開発責任者に聞く、燃料電池車はEVよりも何が優位か?
世界で初めて量産型の燃料電池車(FCV)を発売したトヨタ自動車は、FCVを「究極のエコカー」(同社代表取締役副社長の加藤光久氏)と断言する。トヨタのFCVに対する力の入れようは突出しており、2015年1月にはFCVに関連する特許約5680件の実施権を無償提供すると発表した(ニュースの深層に関連記事)…
-
OJTが機能しない時代の設計者教育、八千代工業が外部の研修を活用
中堅自動車部品メーカーの八千代工業の開発本部が、外部の研修プログラムを活用した若手設計者の教育に取り組んでいる。一般に工学的な基礎講座などを除けば、設計者はOJT(On the Job Training)を通じて設計のプロセスや仕事の進め方、ノウハウなどを学ぶ。同社のように特別な研修プログラムを導入…