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書籍「3Dプリンター総覧 2015」を発刊しました

新しいものづくりが始まっている

編集:日経ものづくり
価格:4万6000円+税
読者特価:3万6800円+税
発行元:日経BP社
判型:A4判(バインダー形式)〔同内容のPDF収録のCD-ROM付〕
ISBN:978-4-8222-7637-9
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 今号から開始した新連載「世界に見る3Dプリンティングのインパクト」で愛知産業の金安 力氏に書いていただいた通り、3Dプリンターを応用した新しいものづくりが次々に生まれています。従来の造り方を単に置換するのではなく、これまでとは違ったモノを、これまでとは違った場所・人が製造し、ユーザーに届ける。造り方の変化は、モノ自体、そしてビジネスモデルにも影響を与えるのです。

 3Dプリンターの特徴として、複雑な形状を一体造形できることが挙げられます。これまでの成形・加工技術では工具や型との干渉などに配慮する必要がありますが、3Dプリンターでは基本的にその制約はありません。従来は、成形・加工できるように形状を修正したり、狙い通りの複雑な形状を実現するために複数の部品に分割して組み立てたりすることを検討していましたが、3Dプリンターではその必要はないのです。

 もちろん、3Dプリンターに制約が全くないわけではありません。装置の最大造形寸法よりも大きなモノは一体造形できませんし、造形方法によって実現できる形状に差がでます。重力や内部応力による変形を防ぐサポートの存在が、実現できる形状に影響を与える場合もあります。

 とはいえ、形状の自由度が増すことは間違いありません。その特徴を生かして小型化、軽量化できる部品は数多くあるでしょう。実際、航空宇宙分野をはじめ、その実例は増えてきています。部分的に内部構造や材質を変化させて、これまでにない特性を持たせるといったアイデアも出てきています。

 もう1つの特徴が、多品種少量生産に向くということです。個々人のそれぞれの体にフィットしたウエアラブル機器というように、個別最適化に対するニーズが高まっている現在、低コストで単品生産できる3Dプリンターが活躍する場面が増えています。

 最近ではある程度の数量を造る場合でも3Dプリンターを活用できるよう、生産性を向上させるための技術開発も進んでいます。米Google社の「Project Ara」での活用を念頭に米3D Systems社が開発したベルトコンベヤー式3Dプリンターはその好例でしょう。

 3Dプリンターの普及により、造り手も変化します。個人や非製造業の参入はもちろん、中小規模の製造業が活躍できるチャンスも広がります。大規模工場で大量生産する必要がなくなり、今号の特集1で紹介した米Local Motors社のように小規模な拠点での生産、つまり地産地消が進んでいくはずです。

 約1年半ぶりに「3Dプリンター総覧」を発行しました。「日経ものづくり」に掲載した解説記事やユーザー事例などを再構成し、主要な3Dプリンターの詳細仕様などを加えてまとめました。今回から、バインダー形式とすることで、将来的なコンテンツの改訂・追加にも配慮しました。3Dプリンターの今を知り、今後を予測するための幅広い情報を網羅したつもりです。まだまだ進化を続けている3Dプリンターですが、その活用を成功させる一助になればと思っています。(中山 力)