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 自動車メーカーの業績が好調に推移している。2014年度通期(2014年4月~2015年3月)の決算では8社のうち5社が、過去最高の営業利益を達成する見通しである(表1)。しかし、その追い風になっているのは、販売が好調な北米市場や円安の進行などに限られる。日本やアジアの販売不振などの影響で、トヨタ自動車や日産自動車などが、従来の計画を下方修正した。

表1 2014年度第3四半期(3Q累計)の業績と通期の予想
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 トヨタの2014年度の連結営業利益は、前年度に比べて17.7%増加の2兆7000億円になる見通しである。過去最高益を見込んでいた従来の予想よりも2000億円増える。売上高も同5.0%増加の27兆円になると見ており、従来の予想よりも5000億円増える。北米市場での販売が好調であることに加えて、円安の進行が利益を押し上げる。売上高も過去最高を更新する見通しだ。

 好調な業績の半面、販売台数の目標は下方修正した。2014年度の世界販売台数(ダイハツ工業と日野自動車を除く)は、前年度に比べて1.2%減少の900万台になると見込んでおり、従来の予想から5万台引き下げた。地域別では従来予想に比べて日本が4万台、欧州が3万台、アジアが3万台減少し、北米が1万台、その他の地域(中南米、アフリカ、オセアニア、中近東)が4万台増えると予想している(表2)。

表2 2014年度第3四半期(3Q累計)の世界生産・販売実績と通期の見通し
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表3 トヨタと富士重工の2015年の生産・販売計画
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 同社は2015年(暦年)の生産・販売計画も固めた(表3)。世界生産台数は901万台であり、2014年に比べて0.1%の微増にとどまる。海外生産は3.0%増やして588万台とするが、国内生産は0.4%減らして313万台になる。一方、世界販売台数は同0.4%増加の918万台である。その内訳を見ると国内販売は同0.7%減少の145万台で、海外販売は同2.0%増加の773万台となっている。日本市場の不振は長引きそうだ。