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 自動車分野に詳しいコンサルタントやジャーナリスト、メーカーの技術者などが、本誌主催のセミナー「モジュール化や統合化で競う、次世代プラットフォーム戦略」に登壇。進化するクルマづくりの最前線や、顧客目線に基づく「インダストリー4.0」への対応などの将来の方向性について語った。

 自動車メーカー各社には、限られた開発リソースの有効活用が求められている。開発工数(人数×日数)を増やさずに、世界各国の顧客ニーズに合ったクルマをいかにして提供し続けるかである。そのための取り組みとして、ローランド・ベルガー日本共同代表(シニアパートナー)の長島聡氏は、「リソースのひっ迫に対応するための“ものづくり改革”と、バリューチェーンの効率化や価値向上が重要になる」とした(図1)。

図1 インダスリー4.0でクルマづくりが変わる
インダストリー4.0は生産現場だけでなく、販売現場やアフターサービスなどバリューチェーン全体の効率化や付加価値の向上を実現する。(出典:ローランド・ベルガー)
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 リソースのひっ迫に対応するものづくり改革では、「モジュール化」「バーチャル開発」「外部企業の活用」「現地人材の活用」の4点を挙げた。このうちモジュール化ではドイツVolkswagen(VW)社の「MQB(横置きエンジン車用モジュールマトリックス)」など、バーチャル開発ではマツダの「モデルベース開発」など、外部企業の活用では日産自動車やドイツBMW社など、現地人材の活用ではホンダなどの取り組みを紹介した。

 バリューチェーンの効率化・価値向上については、「顧客目線の日本版インダストリー4.0を推進することが重要になる」と提言した。現在ドイツなどで取り組みが進むインダストリー4.0は、コスト削減などの効率追求が中心である。これに対して日本では、部品の調達から開発、生産、販売、アフターサービスに至るサプライチェーン全体を効率化し、顧客価値を最大化する仕組みを作ることで、「欧米メーカーや新興国メーカーにも対抗できるのではないか」(長島氏)という。