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写真提供:Volvo社
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クルマが運転者の異常を事前に判断して自動で事故を回避する。そんな機能が、近い将来実現するかも知れない。顔画像や生体データから運転者の状態を把握する技術の開発が進んでいるからだ。同技術は、交通事故防止から快適なクルマの実現まで幅広い可能性を持つ。運転者の状態を検知する技術の最新動向を追った。

 完全自動運転が実現するまでは、クルマの安全性は運転者にかかっている。自動ブレーキが普及しても、ぶつかる瞬間まで運転者が回避行動をとらなければ被害は小さくなるものの事故はなくならない。死亡事故の43%はヒューマンエラーによるとされ、運転者のミスを補う仕組みが求められている。

 その一つが、疲労や眠気、体調不良といった状態を監視し、危険を察知した場合には注意を促したり、危険回避を支援してくれる運転者の状態検知技術である。

 例えば、日野自動車は2014年4月から、2車種の大型車に運転者を監視する「ドライバーモニター」の標準搭載を開始した(図1)。ドライバーモニターは運転者の目の開き具合や顔向きを検出して、運転者が居眠りや脇見をしていると警告音や注意表示で、注意を促したり、衝突被害軽減ブレーキシステムを作動させるタイミングを早めたりする。

図1 日野自動車が大型バス・トラックに搭載したドライバーモニター
メーターパネル上部に投光部と受光部を一体化した装置があり、運転者の目の開き具合や顔向きを監視する。一定時間以上目を閉じたり脇見をすると、音声と注意表示で運転者に警告を発する。
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