PR

 日本では燃料電池といえば小規模の家庭用が中心だが、米国では大規模な燃料電池が主流になっている。その中でも最大の燃料電池が、米国ニューヨークの北東約100kmに位置するコネチカット州ブリッジポートにある。大手電力会社Dominion社が所有する、出力14.93MWと巨大な燃料電池発電所「Bridge port Fuel Cell Park」である注1)

注1)Dominion社の本社はバージニア州リッチモンドにある。2万3500MWの発電設備と6499マイルの送電網に加え、9570億平方フィートの米国最大の天然ガス貯蔵施設、1万1000マイルのガスパイプラインを保有するエネルギー企業である。

 家庭や自動車で用いる固体高分子型燃料電池(PEFC:polymer electrolyte fuel cell)ではなく、電解質に溶融炭酸塩を適用した溶融炭酸塩型燃料電池(MCFC:molten carbonate fuel cell)を使っているのが特徴だ。動作温度が600~700℃と高いため高価な触媒が必要ないうえ、天然ガスを直接燃料として用いることができる(図1)。

図1 MCFCの発電の仕組み
アノード側に天然ガスなどの燃料を、カソード側に空気を供給すると、CO32-が電解質中を移動して発電する。(図:FuelCell Energy社の資料を基に作成)
[画像のクリックで拡大表示]