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 自動車の軽量化を狙い、工作機械メーカーが今、繊維強化樹脂の新しい成形法を続々と開発している。繊維強化樹脂を使って部品の強度を高めつつ、しかも低コストあるいは簡便な方法で成形する技術だ。これにより、鋼製部品を置き換えて質量を1/3程度に抑えることができる。

 強度を高める方法は、強化材である繊維の長さを(成形後の)成形品の中で5mm以上に保つことだ。三菱重工プラスチックテクノロジー(以下、三菱重工プラテック、本社名古屋市)は2015年3月2日、射出成形機用に繊維と樹脂を別々に投入できる装置「D-LFT(LFT:Long Fiber reinforced Thermoplastics)システム」を発表した(図1)。もともと同社は、射出成形機のシリンダー内で樹脂を溶かして混錬・計量する際に、繊維の折損度合を少なくして繊維を長いまま保てる「LFTスクリュー」を開発していた。このスクリューをD-LFTシステムと組み合わせることで、ユーザーである成形メーカーは繊維と樹脂を別々に購入できるようになり、繊維をあらかじめ混ぜた材料(ペレット)を購入する場合よりもコストを抑えられる。

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図1 三菱重工プラスチックテクノロジーが2015年3月に発表した「D-LFTシステム」
繊維と樹脂を別に投入できる。(a)がD-LFT装置部分、(b)がD-LFTを装着した大型電動射出成形機「1300emII-160」〔型締め力1300tf(約12.7MN)〕。