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2系統を対象として劣化を抑える

図3 ATIと競合する技術のブロック図 Teledyne LeCroy社の「DBI」技術のブロック図。高い周波数(HF)をダウンコンバージョンしてLF帯域に変換後にA-D変換(ADC)して、LFをA-D変換した信号と合成して表示する。Keysight社の「RealEdge」も同様の技術を使っている可能性が高いとTektronix社は考えている。Tektronix社によると、図3で示したように雑音が大きくなる上、HFとLFの境界付近の周波数で振幅や位相が劣化する傾向があるとする。(図:Tektronix社)
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図4 雑音特性に優れる 競合2社の製品を使ったTektronix社による比較データ。同社は、ATIを用いた方が雑音が低いと主張している。(図:Tektronix社)
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 この方式の特徴は、2系統がほとんど同様の回路となっていることである。このため位相や振幅の劣化が少ないとする。ナイキスト周波数の2倍近い帯域をA-D変換する手法として、信号を低域と高域の2系統に分ける技術がある(図3)。高域の周波数を無線通信回路と同様にミキサーで低い周波数に変換(ダウンコンバージョン)してA-D変換し、低域のA-D変換したデータとを1つの波形データとして合成する。米Teledyne LeCroy社が開発し採用している。Tektronix社は、この手法について「2系統の信号処理が異なることから位相や振幅の劣化が大きくなる」(同社Senior Product Marketing EngineerのMichael A. Martin氏)と分析している。

 さらにTektronix社は、ATIには雑音が低くなるという利点もあると説明する(図4)。2系統の信号を100Gサンプル/秒で標本化することによる量子化雑音などが生じるが、低域部分のみをフィルターで抽出した上で、信号レベルを1/2とするためだ。これによってノイズは約3dB低下するという。