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 IHS Automotiveは2015年3月、自動車業界関係者を集めた講演会を開催し、今後の世界経済や自動車市場の見通しを示した。原油価格の急激な低下が自動車市場に与える影響として、2015~2020年ごろまでの累計で世界販売台数を500万~700万台増やす効果があると予測(図1)。この値は世界販売の1%程度に相当し、販売に与える恩恵は限定的だとした。

図1 原油安による販売増は2020年まで
IHS Automotiveによる、世界の乗用車販売台数の予測。原油が安くなりガソリン価格が下がる“直接的”な効果で、2015~2020年にかけて販売台数が500万~700万台増えると試算する。
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 IHSは過去の予測(2014年第3四半期)で、原油価格は緩やかに上昇すると考えていた(図2)。しかし同年11月27日に石油輸出国機構(OPEC)による「減産見送り」の判断をきっかけに、原油価格が急落して当時の予測と大きくかい離した。米国でシェールオイルの生産量が増えていたことに加えて、中国を中心に新興国で原油の需要が低迷していることが背景にある。

図2 2015年中ごろにリーマンショック後の水準まで下がる
原油価格の指標である北海ブレント価格の予測値。IHSは2014年第3四半期の予測で、原油価格は緩やかに上昇すると考えていた。しかし同年12月の予測では、2015年中ごろまで急激に下がると見直した。
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