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期待したほど販売台数が伸びなかった現行の電気自動車(EV)。しかし、2017~2019年ごろにその状況が大きく変わる可能性が出てきた。航続距離を延ばし、価格を手ごろな水準に抑えたEVが続々と登場しそうだからだ。それを可能とするのが第2世代のEV用リチウムイオン電池(LIB)。LIBの進化がEVを第2幕に導く。

 「充電1回当たりの航続距離は200マイル(約320km)以上。価格は、約3万ドル(1ドル=120円換算で360万円)」。2015年1月に開催された米国最大の自動車展示会「The North American International Auto Show(デトロイトモーターショー)」で、米General Motors(GM)社は2010年代後半の製品化を目指すコンセプトEV「Chevrolet Bolt EV Concept」を発表した(図1)。米Thomson Reuters社の報道によれば、同社は2016年10月から同EVの量産を開始する計画。2017年の早い時期に同EVを発売すると見られる。

図1 GM社のコンセプトEV「Chevrolet Bolt EV Concept」
2015年1月の「The North American International Auto Show」で発表した。充電1回当たりの航続距離を200マイル(約320km)以上、価格は約3万ドル(1ドル=120円換算で360万円)とされる。
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 2009年頃から今までに登場した現行のEV、その充電1回当たりの航続距離は、大容量の電池を搭載する米Tesla Motors社の高級EV「Model S」を除くと、100~230kmほどと短い(表1)。価格も徐々に安くなっているが、200数十万~500万円。燃料満タンで700kmぐらい走れる通常のガソリン車に対して航続距離が1/3以下にもかかわらず、エンジン車より高価だった(表2)。

表1 主な現行のEVの仕様
価格については、1ドル=120円、1ユーロ=127円、1ポンド=176円で換算した。
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表2 現行EVの基準額と差額
次世代自動車振興センターの資料のデータを基に本誌が作成。基準額は、同じ車格のエンジン車を参考に、EVの価値とされるランニングコストの安さを加味して決められる。現行EVは差額分だけ割高ということになる。
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