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塗装がいらない樹脂(塗装レス樹脂)が、クルマの内外装意匠部品という用途を開拓している。新素材の登場によって、塗装品を上回る高級感などを同等のコストで実現できるようになったからだ。今後、クルマの競争力を強化する有力な武器になる可能性がある。

写真提供:スズキ、マツダ

 クルマの内外装の意匠部品への塗装レス樹脂の採用で先陣を切ったのはスズキである。内装の意匠部品では、クロスオーバーSUV(スポーツ・ユーティリティー・ビークル)型の軽自動車「ハスラー」のインストルメントパネルに、塗装レス樹脂を採用した(図1)。

図1 ハスラーのインストルメントパネル
インパネのほぼすべて(オレンジ色の部分)に塗装レス樹脂を採用。同色のドアの外板と見分けがつかないほどである。
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 同車は軽ワゴンとSUVを融合させた新しいコンセプトのクルマで、おしゃれな外観や個性的なボディーカラーが特徴である。こうした特徴をより際立たせるために内装でも、「金属のような光沢」を実現できる塗装レス樹脂をインパネ部品に使った。