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 米国で、住宅用太陽光発電システムの導入量が急速に増加している。2014年には公共・産業用を初めて抜いたという。地球環境のためには喜ばしい動きだが、電力会社は危機感を強めている。なぜか。

 米国で住宅用の好調を支えているのが、多くの州が導入している「ネットメータリング(net-metering)」と呼ぶ制度である1)。住宅の消費電力量から太陽光発電の発電量を差し引き、発電量が上回った場合には翌月に繰り越して翌月の消費量から差し引くことができる。基本料金などを除いた電気使用料は1年ごとの清算で、1年間の合計で電力消費量と発電量が同じだった場合は、電気使用料はゼロになる。つまり電力会社は、電気料金と同じ価格で、太陽光で発電した電力を買い取っていることになる。これが大きな負担になっているのだ。

 州によっては再生可能エネルギーの導入を義務付けられる電力会社は、住宅から電力を買い取るよりも、独自に大規模太陽光発電所を建設した方が、安価に電力を調達できる。そのため電力会社は、ネットメータリングを骨抜きにしようと動き出した。