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2012年、VW社が鳴り物入りで実用化を始めたMQB。グループ内の4ブランドをまたいで多種多様な車両を生産する取り組みである。その効果が表れるのは2017年以降で、VW社の強力な成長エンジンになりそうだ。ただし、インドを中心とした新興市場に欠かせない低価格な小型車開発では苦戦を強いられている。

 クルマを構成するほとんどの部品をモジュール化し、幅広いセグメントで部品を共通化する──。VW社が最も注力している取り組み「MQB」(横置きエンジン車用モジュールマトリックス)。2012年にAudiブランドの「A3」で初採用し、VWブランドでは「ゴルフ」を皮切りに展開を始めた。

 VW社CEOのWinterkorn氏は「2018年には、700万台をMQBに対応した車両にする」と公言する(図1)。VWグループ傘下のVW、Audi、Seat、Skodaの各ブランドで生産するモデルのうち、7割に上る車両をMQBで造る計画だ。

図1 MQBが普及段階に
VWグループは、2018年にはMQBに対応した車両を年間700万台生産する計画である。
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 VW社がMQBに心血を注ぐ背景には、自動車開発の厳しい現状がある。Part1でも示したように、自動車開発に使える原資は限られている。にもかかわらず、電動化や自動運転への対応など、研究開発テーマの領域は日に日に拡大するばかり。