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第4回と第5回でSSDの内部構成や動作原理、耐久性や信頼性の低下について紹介してきた。今回は、SSDで発生しやすい不具合と、SSDに対する誤解について、代表的な事例を基に解説する。SSDは万能な“魔法”のストレージではない。 (本誌)

 SSDの代表的な不具合事例が三つある。OS起動用に利用しているSSDでのデータ破損や消失、MLC(multi-level cell)のNANDフラッシュ・メモリを採用したSSDのパラドックスによるもの、そしてRAID技術への過信によるものである。

 このうち、最近特に多く見られるのが、OS起動用に利用しているSSD内のデータ破損や消失である。ある日突然、WindowsやLinuxなどのOSを起動すると、「OSが見つからない」と警告が出る場合がある。その後すぐにフォーマットしてインストールすれば再び利用できるが、しばらくすると同じ不具合が生じる。

 この不具合は、24時間連続で稼働するシステムで発生する場合が多い。数カ月間、連続で動作させた後、年末年始の休みでシステムを停止し、再び休み明けに起動するとこの種の不具合が起こる。同時期に導入したSSDを搭載したシステムで一斉に発生する場合が多いので、分かりやすい。

 こうした不具合が生じても、販売代理店からは、「製品故障ではありません」という回答しか得られない。原因は、「Data Retention(データ保持性能)」が低いことと、「Read Disturb(読み出し妨害)」にある。

 そこで、SSDのデータ保持性能を吟味した上で、読み出し妨害への対策を講じる必要がある。結論から言えば、「DWPD(drive write per day)」と呼ばれるデータ保持性能を示す指標を判断材料にして、さらに読み出し妨害対策として、「リフレッシュ処理」と呼ばれる機能を備えたSSDを利用した上で、SSDを利用したシステムの運用方法を工夫するとよい。その理由を順に解説する。