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エネルギー・ハーベスティングを基礎から解説していく本連載。第1回は技術の概要や研究開発の歴史などを、第2回はエネルギー源ごとに異なる発電技術の原理や特徴などを解説してきた。そこで今回は、これからエネルギー・ハーベスティングを実用化していく上で考慮すべき技術的な課題や、標準化の現状などを述べてもらう。(本誌)

 まず、エネルギー・ハーベスティング(環境発電)の技術的な課題を語る前提として、事業化の領域について説明しておきたい。エネルギー・ハーベスティングは大きく三つの領域での活躍が期待されている(図1)。まず、1次電池や2次電池の代替・補完が挙げられる。携帯機器向けの市場が主で、環境発電素子を外付けしたり組み込んだりする。

図1 事業化に向く三つの領域
図1 事業化に向く三つの領域
自立電源の確保というエネルギー・ハーベスティングの特徴は、(1)1次電池や2次電池の代替・補完、(2)配線の代替、(3)新規市場などで生きると考えられている。
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 次に、配線の代替である。配線には、電源の配線と通信の配線という2種類がある。この両方を取り払うことが目標で、今、配線が存在する建物や工場、車などさまざまな場所が対象になる。この場合は電源を外して環境発電素子に置き換えると同時に、通信を無線化する。実現できれば、配線コストの削減やレイアウトの自由度向上などのメリットがある。