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多様な人材を登用する方針は貫く

トヨタ自動車社長の豊田章男氏

 トヨタ自動車の常務役員で米国人のJulie Hamp容疑者が、麻薬オキシコドンの錠剤を米国から密輸したという、麻薬取締法違反の疑いで警視庁に逮捕された。逮捕翌日の2015年6月19日、同社は記者会見を開催、社長の豊田章男氏が陳謝した。同氏は「今は捜査に全面的に協力している段階で、先のことは決めていない。Hamp氏に対しては、法を犯す意思が無かったことを信じている」と述べるにとどめた。

 トヨタはグローバル対応とダイバーシティー制度を強化する目的で、2015年4月に初の外国人女性役員としてHamp氏を登用。Hamp氏は、渉外・広報本部(副本部長)、Chief Content Officer(CCO)として「ニュースリリースの文章を確認したり、スポーツ大会では自ら率先して応援したりするなど、現場をリードしていた」と、豊田氏はこれまでの活動を評価した。

 一方、今後の捜査にかかわらず「トヨタは国籍・性別を問わず人材を登用するダイバーシティー方針を貫く」(豊田氏)との姿勢を示した。グローバル人材の活用や経営の多様化は、トヨタに限らず日本企業にとって共通の課題である。それだけに、今回トヨタが直面した試練は、産業界に身を置く多くの企業にとって対岸の火事ではない。