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 スズキは、軽自動車「アルトラパン」を全面改良し、2015年6月に発売した(図1)。7年ぶりの刷新で、3代目となる。主要購入層である20~30歳代の女性をターゲットに、デザインや機能を刷新。価格は107万7840円(税込み)から。

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図1 3代目となる新型「アルトラパン」
先代までの箱型を踏襲しながら、丸みを持たせた「まるしかくい」エクステリアデザインに仕上げた。

 2014年の国内新車販売台数に占める軽自動車の割合は40.9%で、初めて4割を突破した。購入者の6割程度を女性が占める。車両タイプではハイトワゴンが人気を集めている。こうした状況の中で、スズキは新型ラパンの購入ターゲットを20~30歳代の若い女性に絞った。新型ラパンの内装を担当した20歳代後半の女性社員は「市場を見渡すと、かわいいと思えるクルマがなかった。若い女性のためのクルマがあってもいいはず」と訴える。

 ハイトワゴンはスペース性に優れる一方で、若い女性が好むデザインとは言い難い。価格も高く、オプションを装備すると総額で200万円を超える軽自動車すらある。新型ラパンは、開発の初期段階から女性の声を取り入れた。「アルト」で導入した新開発プラットフォームを採用し、コスト低減や大幅な燃費改善を実現した。運転が苦手な女性のために安全装備も充実させた。

 女性の取りこぼし層を確実に獲得するためのクルマ──。新型ラパンに託された重要な役割がこれだ。20~30歳代の女性は市場としては小さい。新型車の販売目標は月間4000台と控えめ。それでも、ラパンは「ユーザーの年齢が最も低い大切なモデル」(スズキ副社長の本田治氏)。2代目ラパンでは、購入者の90.2%を女性が占め、このうち57.8%が20~30歳代だった。エントリー層の消費者を獲得し、将来的な買い替え・買い増しにつなげる。