ホンダが直噴ターボエンジンの搭載を加速させている。「ステップワゴン」や「ジェイド」に続き、2015年夏に欧州で発売予定の「シビックTYPE R」などにも搭載する。今後も採用車種を増やし、中国や欧州などの海外市場で、先行する欧州メーカーに戦いを挑む。

ホンダが2015年4月24日に発売した新型乗用ミニバン「ステップワゴン」。5代目となる同車は、排気量1.5Lの直噴ガソリンターボエンジン「VTECTURBO」を初めて搭載した。日本で人気のハイブリッド車(HEV)の投入を見送り、ターボエンジン車だけを用意した(図1)。乗用ミニバンは、若い家族層が購入者の中心である。レジャーなどで、多人数で乗ることが多い。価格も購入時の重要な選択材料になる。なぜ同社は新型ステップワゴンに、ターボエンジンだけを搭載したのか。