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DeNA×ZMP
2020年までにロボットタクシーを実現

 「DeNAとZMPが自動運転技術で新会社を興す」──。そんな衝撃的なニュースが流れたのは2015年5月。大手メーカーが長年に渡り研究する自動運転に、ネットサービス企業とクルマベンチャーという異色のタッグが挑むというのだ。クルマのユーザー体験をどう変えていくのか。

 DeNA執行役員で新会社「ロボットタクシー」社長の中島宏氏はこう語る(図)。「自動運転で様々なサービスが考えられる。A地点からB地点への移動はもちろん、映画鑑賞やTV会議、個人の自由空間、観光サービス、空き車両を使った物流、農業や建設業の自動化などだ。ニーズがあればその都度サービスを追加していく。車内で遊ぶためのゲームを開発しても良いだろう」(中島氏)。

図 ロボットタクシー社長の中島宏氏(左)
ベンチャーマインドを持ち続けることで、今までなかったサービスを提供できると語る。

 中島氏がロボットタクシーで実現できるとするユーザー体験は実に多様だ。自動運転技術において、インターネットサービス企業が果たす役割は大きいと考えられる。その大きな要因が新しい体験を創造する能力だ。「ユーザー体験の創造こそインターネット企業が得意とする部分。消費者向けサービスを長年提供してきたことで、潜在ニーズを見つけ出すことに長けている」(中島氏)。こうしたことは自動車メーカーも苦労している点だ。

 自動車産業は今まさに、ソフトウエアの付加価値を取り込むことが重要になってきている。ここで意識すべきは、ただ単に「車両に搭載するソフト」を開発することだけではなく、「消費者向けサービスを提供するソフト」も含めてどう幅広く取り込むかである。その中には自動運転を支えるシステムもあれば、Uber社のタクシー予約システムや駐車代行サービスといったクルマの使い勝手を高める仕組みも含まれる。そうしたサービスを提供することが「IT企業が自動車産業に参入する意義だ」(中島氏)という。

 DeNAはもともとソフトウエア開発やサーバー運営に強みを持っている。これらを新会社のロボットタクシーが引き継ぐ。ZMPとの提携では、それぞれが得意とする分野を分担する。

 例えば、DeNA側がサービスを提供するサーバーや自動運転車とクラウドサーバーを連携する部分を開発し、ZMP側が自動運転に必要なセンサーや高精度な地図データを収めたサーバーを開発する。両社が互いの強みを生かしながら、足りないところを補い合う形だ。

 両社は2020年の東京オリンピックまでに無人タクシー「ロボットタクシー」を実現する考えだ。中島氏は自動運転について「技術的には実現可能」とし、一番の課題は法整備と語る。この解決には行政の協力が必要だという。さらに保険関係では、両社は関係者を集めた意見交換会を開いている。

 自動運転では、さまざまな分野の企業が協力し合わなければならない。そこでDeNAは他社との協業経験を生かし、「全体のまとめ役を担いたい」(中島氏)とする。