前科学技術政策担当大臣の尾身 幸次 衆議院議員は2003年5月30日,ナノ学会創立大会で「科学技術で強い日本を創ろう」と題して講演した。講演後は参加者からの質問に応じたほか懇親会にも参加し,ナノ学会の発展を期待した。

 尾身前大臣は講演で,(1)基礎研究への資金増額,(2)重点4分野(ライフサイエンス,ナノテクノロジー,IT,環境)に対する戦略的研究開発投資の拡大,(3)産学官連携の展開,(4)ベンチャーの育成,(5)人材育成のための大学改革---など日本の科学技術政策に対する構造改革の必要性を述べた。また,米国における最新のナノテクノロジー関連法案の審議状況,沖縄新大学院大学構想,科学技術による国際貢献などについても言及した。

 懇親会では,「ナノ学会に対しては全力をつくして応援していく」とエールを送るとともに「最先端の研究を追究していくだけでなく,5%のエネルギーを一般の人たちにナノテクを分かりやすく説明することにも割いてほしい」との期待を寄せた。さらに,ナノテクに関する外国との競争に関しては「一般的には,欧州は大したことはない。米国と中国が脅威である」との認識を示した。(日経ナノテクノロジー 神保 進一)

【写真1】懇親会で乾杯する前科学技術政策担当大臣の尾身 幸次 衆議院議員(右)とナノ学会長 東北大学名誉教授 仁科 雄一郎 氏(左)
【写真1】懇親会で乾杯する前科学技術政策担当大臣の尾身 幸次 衆議院議員(右)とナノ学会長 東北大学名誉教授 仁科 雄一郎 氏(左)