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 ソニーは,電力線を使う家庭内ネットワーク用の高速通信技術について,伝送評価実験を行ったことを明らかにした。2005年1月3日から米ラスベガスで開催中の「CCNC(Consumer Communications & Networking Conference) 2005」において評価内容を発表する(ホームページ)。

 発表するのは,欧州Sony International GmbHのスタッフ。講演タイトルは「Potential of Broadband Power Line Home Networking」。講演概要によれば,電力線通信技術の家庭内ネットワークへの適用可能性を探る目的で,欧州にある21の建物において,700個以上の電源アウトレットを接続して調査したという。OFDMなどの変調方式の差異による伝送品質の評価や,他の機器への放射電磁雑音を抑制する技術についても評価したとする。周波数帯域は30MHzおよび100MHzまでを測定した。

 概要によれば,電力線通信技術の用途としては,部屋内での機器間接続というよりも,部屋間接続を想定しているという。部屋内の小規模ネットワークにおいては,IEEE1394やUSB,無線などを使ってネットワーク構築し,部屋間をつなぐバックボーン用途に電力線通信が活用できる可能性があるとする。無線通信では部屋間を接続する際に壁などによる信号電力の低下が発生するが,有線ケーブルである電力線であれば劣化が少なく済む。より対線や同軸ケーブルを新たに敷設せずに済む点にもメリットがあるとしている。

 なお電力線を使った家庭内ネットワーク向け通信技術に関しては,2004年のInternational CESにおいて,松下電器産業および業界団体Home Plug Powerline Allianceが,最大データ伝送速度を170Mビット/秒まで高められる方式について発表している。