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図1 パイオニアが開発したBlu-ray Disc/DVD記録再生装置と,装置に搭載した基板
図1 パイオニアが開発したBlu-ray Disc/DVD記録再生装置と,装置に搭載した基板
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 「2005 International CES」では,次世代光ディスクの標準を争うBlu-ray DiscとHD DVDの両陣営がプレーヤの試作機を展示し,開発が順調に進んでいることを強烈にアピールしていた。この両規格の試作機に搭載したフロントエンドLSIの詳細が,CESに続いて米国ラスベガスで開催された「The International Conference on Consumer Electronics(ICCE) 2005」で明らかになった。パイオニアと東芝がそれぞれ発表したものである。

 パイオニアが発表したのは,同社が開発したBlu-ray Disc/DVD用の記録再生装置に使用するデジタル・フロントエンドLSIである(図1,図2)。波形品質を向上させるための信号処理を機能を4つ搭載する(図3)。前段から順に,隣接トラックからのクロストークを低減するクロストーク・キャンセラ回路,S/N比を向上させるLimit Equalizer回路,シンボル間の干渉を減らす適応型イコライザ回路,そして波形の連なりから最も確からしいデータ列を割り出すビタビ復号化回路である。

 今回のデジタル・フロントエンドLSIは0.18μmルールのCMOS技術で製造する。回路規模は約100万ゲートである。動作周波数の最高値は208MHzで,計算上では3.15倍速の記録再生に対応できることになる。消費電力は,3倍速に相当する198MHz動作のときで1.2Wとなる。A-D変換器の分解能は,RF信号用とウオブル信号用が共に6ビットである。

 一方,東芝が発表したのが,HD DVDプレーヤ試作機に搭載したフロントエンドLSIである(図4,図5)。このLSIは3つの回路ブロックから成る。プリアンプからの入力信号をデジタル信号に変換するPRMLリード・チャネル回路,同じくプリアンプからの信号を基にサーボ機構に命令を与えるサーボ制御回路,誤り訂正やデータのフロー管理を行うデータ制御回路である。サーボ制御用とデータ制御用に向け,133MHz動作の32ビット・マイクロプロセサをそれぞれ1つずつ搭載している。

 このフロントエンドLSIは0.13μmルールのCMOS技術で製造する。動作電圧は,アナログ部が+2.5V,デジタル部が+1.5Vと+3.3Vの2電圧である。チップ・サイズは9.4mm×9.4mm。484端子のBGAに封止する。プリアンプからの信号を受け取るA-D変換器は,リード・チャネル用が分解能8ビットで,200Mサンプル/秒で標本化を行う。サーボ制御用は分解能10ビットで,200kサンプル/秒で標本化する。

図2 デジタル・フロントエンドLSI(DFE)を含む記録再生装置のブロック・ダイヤグラム
図2 デジタル・フロントエンドLSI(DFE)を含む記録再生装置のブロック・ダイヤグラム
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図3 フロントエンドLSIのリード・チャネル回路部のブロック・ダイヤグラム。DPPに用いる副ビームからの信号でクロストークを相殺する
図3 フロントエンドLSIのリード・チャネル回路部のブロック・ダイヤグラム。DPPに用いる副ビームからの信号でクロストークを相殺する
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図4 東芝が開発したフロントエンドLSIを載せたHD DVDプレーヤ
図4 東芝が開発したフロントエンドLSIを載せたHD DVDプレーヤ
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図5 フロントエンドLSIを含むHD DVDプレーヤのブロック・ダイヤグラム
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図6 フロントエンドLSIのブロック・ダイヤグラム
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