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 米Tektronix, Inc.は,第3世代の携帯電話網で使用する通信機器の試験のために,疑似的な通信データを発生する装置「LTS21」を発売した。試験の対象はW-CDMA(UMTS)方式の通信機器などである。例えば基地局やRNC(radio network controller),MSC(mobile switching center),SGSN(serving GPRS support node)といった,端末に近い側の通信機器をカバーする。

 今回の装置のポイントは,試験の準備工程を大幅に簡略化できること。こうした通信機器をテストするには,通信でやりとりするデータを模擬した疑似データをまず生成しなければならない。従来は疑似データを生成するためにプログラムやスクリプトから記述しなければならず,テストの準備に時間がかかっていた。このため,仕方なくごく単純なダミー・データを音声信号などの代わりとして使うことも多かったという。しかしそうすると,通信機器に重い負荷を与える試験がやりにくいといった問題が生じていた。

 これに対し,今回の装置を使うと,コールの発生数や音声,パケット通信の数,基地局数などのパラメータを指定すれば実際の利用状況に近いデータを発生できる。しかも操作はGUIで行えるので,熟練者でなくても扱える。

 装置は,次のような構成になっている。すなわちデータ発生機能と出力を備えるプローブ・カード,アプリケーション・ソフトウエアを搭載した管理用サーバ,試験内容や条件の設定などを行うクライアント,プローブ・カードを収める筐体である。1つの筐体でプローブ・カードは最大12枚まで増設できる。

 国内では日本テクトロニクスが販売している。最小構成の場合,価格は3428万2500円。UMTS方式の通信機器のほか,GPRSの通信網を構成する機器の試験にも適用できる。