米Intel Corp.は,同社が主催する開発者向け会議「Intel Developer Forum(IDF)」において, サーバ機などに向けたネットワークの新たな高速化技術「I/O AT(Acceleration Technology)」を発表した。同社Senior Vice PresidentのPatrick P. Gelsinger氏が基調講演において明らかにしたもの。サーバ機とネットワークで接続した端末(クライアント側)の間の通信において,実効的な速度を約30%程度高められるという。
I/O ATは,マイクロプロセサや周辺チップセット,メモリ,OS,入出力LSI,など多数のブロックのそれぞれを連携させて処理を効率化することで,データの伝送速度を高めるというもの。同社はこの手法について,「CPUが高速化し,ネットワークの帯域が拡大しているにもかかわらず,サーバ機や端末において通信プロトコルなどの処理に費やされる時間の短縮が進んでいない。この処理時間の短縮に向けて,プラットフォーム・レベルで処理を効率化する」(Gelsinger氏)とした。
Intel社は今後積極的に同社の製品にI/O AT機能を組み込んでいくことを明らかにしており,まず2006年には同機能に対応したマイクロプロセサを製品化するという。また米Microsoft Corp.が同機能に対応したOSを開発する予定であることも明らかにした。