日本SGI(本社東京)は,トラックやバスなど大型車の運転支援装置の利用を模擬体験できる安全体感シミュレータを開発した。日野自動車の要望により開発したもので,大型車のシミュレータとしては日本初だという。乗用車に比べて大型車の衝突事故は,重大な事故につながりやすい。シミュレータによってトラックなどの事故を疑似体験しながら運転支援装置の効果の有効性を理解することで,衝突事故の防止や安全運転の重要性に対する意識の向上が期待できる。
パソコンをキャビン外部の制御ラックに搭載し,そこでモーション・シナリオとCGを合成して映像を出力する。外部モニタにも同様の映像を出力でき,キャビンの搭乗者以外でも搭乗者と同様の映像を見られる。日本SGIのエンジニアが実際のテストコースで実体験し,衝突時におけるトラックの挙動や各安全装置の動きを経験した上で映像コンテンツに再現した。さらに走行時のトラックなどの振動なども体感できるように工夫したという。