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 4月3日~7日に米国ポートランド市で開催中のユーザー・インタフェース関連の国際会議「CHI 2005」で,米Microsoft Corp.が携帯機器向けを想定したユーザー・インタフェース技術を公開した(発表資料)。米University of Maryland大学と共同で開発したもので,「AppLens」と「LaunchTile」と呼ぶ2つの技術がある。共通点は,複数のアプリケーション・ソフトウエアの中から,ユーザーが所望のものを選ぶと,その画面を拡大して分かりやすく表示する点。ユーザーは片手の親指を使って,タッチパネルやキーパッドなどを操作することで,所望のソフトウエアを選ぶ。「ユーザーにとっては片手で携帯機器を操作することが自然なので,このようなユーザー・インタフェースを開発してみた」(Microsoft社 Microsoft Research部門でProgram Managerを務めるJohn SanGiovanni氏)。

 AppLensでは,携帯機器が表示している9個のアイコンからユーザーが1個を選択すると,対応するアプリケーション・ソフトウエアの画面が拡大する。それと同時に,他のアイコンの画面は縮小して周囲に押しやられる。あたかも魚眼レンズで覗いたような効果をもたらすわけだ(図1,図2)。LaunchTileでは,ユーザーは最大32個のアプリケーション・ソフトウエアのアイコンから選択する(図3)。ただしAppLensとは異なり,すべてのソフトウエアのアイコンを同時に携帯機器の画面に表示するわけではない。画面が映し出すのは,すべてのアイコンが並んだ「仮想画面」の一部のみという想定である。ユーザーは親指の操作によって,携帯機器の画面が映す領域を動かし,仮想画面中にある目的のアイコンを探す。SanGiovanni氏によると,LaunchTileの目的の1つはPDAや携帯電話機といった異なる携帯機器で,共通のユーザ・インタフェースを表示すること(図4)。「リモコンやデジタル・カメラなどの携帯端末に幅広く採用する考えもある」(同氏)。

 いずれのプロトタイプも,携帯機器上でアプリケーション・ソフトウエアとして動作している。このため,現在の携帯機器に組み込まれたマイクロプロセサの能力を,ほぼ全て使ってしまうという。こうした機能をOSに組み込めば,マイクロプロセサの負担は減る。「最近ではゲームを楽しむために携帯機器に3次元画像処理用のプロセサを組み込む動きがある上,我々の予測では数年後に携帯機器に搭載されるマイクロプロセサの能力があれば,こうしたユーザー・インタフェースに対応可能と見ている」(SanGiovanni氏)。

「AppLens」を採用するPDAのアプリケーション・ソフト選択画面
「AppLens」を採用するPDAのアプリケーション・ソフト選択画面
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アイコンを選択すると対応するアプリケーション・ソフトの画面が拡大する
アイコンを選択すると対応するアプリケーション・ソフトの画面が拡大する
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「LaunchTile」の操作フロー。まず,「Home View」と呼ぶ画面で,複数のアプリケーション・ソフトウエアのアイコンを表示する。タッチスクリーンを搭載するPDAの場合,ユーザは親指で希望の地図のアイコンを押して選択する。携帯電話機ならば,アイコンの位置と関連づけたテンキーの番号を押して選ぶ。選ばれたアプリケーション・ソフトウエアの画面が拡大している様子を,アニメーションで表示する。「Application View」で,拡大された地図を使うアプリケーション・ソフトウエアを表示する。
「LaunchTile」の操作フロー。まず,「Home View」と呼ぶ画面で,複数のアプリケーション・ソフトウエアのアイコンを表示する。タッチスクリーンを搭載するPDAの場合,ユーザは親指で希望の地図のアイコンを押して選択する。携帯電話機ならば,アイコンの位置と関連づけたテンキーの番号を押して選ぶ。選ばれたアプリケーション・ソフトウエアの画面が拡大している様子を,アニメーションで表示する。「Application View」で,拡大された地図を使うアプリケーション・ソフトウエアを表示する。
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LaunchTileを搭載するPDAと携帯電話機。携帯電話機では,画面の操作は操作ボタンやテンキーで行う。
LaunchTileを搭載するPDAと携帯電話機。携帯電話機では,画面の操作は操作ボタンやテンキーで行う。
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